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【メンズジャケット】ものづくり奮闘記~前編~

みなさんこんにちは、ApparelXNews編集部のタカユリです。

実は私、4月からメンズものづくり塾に通っておりまして、この7月で卒業を迎える予定です。

時に頭にはてなを浮かべながら、また時にはピーピー半べそをかきながらもなんとか通ってまいりました…!!

塾で学んだことの振り返りを兼ねて、その軌跡を書き連ねてまいります。

メンズアパレルに詳しい方もそうでない方も、ぜひ気楽な気持ちでお読みいただければ幸いです。

メンズものづくり塾って?

はじめにメンズものづくり塾というのは、(有)ジャパン・ファッション・クリエイト(通称JFC)が主催する塾のことで、パターンと縫製の2つのコースを設け、アイテムを替えながら、メンズの主要アイテム(第1アイテム=ジャケット〈スーツ上衣〉、第2アイテム=シャツ・ベスト・パンツ)のパターンの引き方と縫製技術を学ぶことができます。

第1アイテム、第2アイテムをそれぞれ2期にわたり開講し、交互に繰り返します。縫製コースは前の期で行ったアイテムの縫製です。今回私が受けたのはジャケットのパターンなので、第1アイテムですね。

パターン、縫製ともに一流の講師陣が登場することもあり、今回でなんと34期です!

今回パターンを教えてくださるのは、現代の名工と名高い柴山登光先生です(詳しくは各自お調べください)。

参加者は現役バリバリのパタンナーはもちろん、私のように資材商社の人間やブランドの生産管理の方など、必ずしも経験者だけとは限らず、「挑戦してみたい!」という気持ちのある人が全国各地から集まります。

ちなみにタカユリは簡単なワンピースなどをつくったことがある程度なので、自分で言うのもなんですがほぼ知識ゼロ、丸腰での参加です笑

パターンの引き方を学ぶ

序盤は基礎固めとして、参加者全員同じサイズでパターンの引き方を学びます(残念ながら写真撮影NGのため画像での紹介はありません)。

ここからここは◯cm、さらに直角に◯cm、といった風に線を描いて伸ばしていきますが、難しいのは曲線。人体なのですべて直線で構成するわけにはいかず、様々な道具を駆使していくのですが、1mmでもずれると引き直しになってしまい、後で苦しむのは自分です。

正確かつ慎重に、だけど迅速に。

紙での平面から、トワルを仕立てたときの立体の姿をいかにリアルにイメージできるかが大事です。あとは意外と数学の知識が求められるので、数字に強い方は特に楽しさを感じるかも。

4分の1縮尺で練習したいときは、こちらの定規がおすすめです!

モデルサイズのパターンをつくる

さてさて、基本的なパターンの引き方を学んだところで、今度は実際にジャケットを着てもらうモデルのサイズでパターンを引いていきます。

まずはモデルの採寸と、体型の観察です。ドイツ製メジャーを使用しました。

今回のモデルは痩せ型かつ、練習で引いたパターンとそこまで寸法が変わらないので、難易度としてはかなり低めのはず。メジャーで丁寧に測ることはもちろん、 肩甲骨の張り具合などもしっかり写真を撮っておきます。

例えば同じ胸囲90cmでも、長身痩せ型の90cmと小柄で肥満体型の90cmではパターンのバランスが変わってきます。

そのため数値だけでなくしっかりと体型を確認することが求められるわけですね。

実はこのとき、採寸方法自体は間違ってなかったのですが、メモする時にモデルの胸囲を78.5cmと書いてしまい、なんとそのままパターンを引くという痛恨のミスをやらかしていたんです。

「いやそこは気づくだろ!」って思うでしょ? 気づかないんですよ、初心者って。。。

繰り返しになりますが、これは私に知識がなさすぎるだけなので、知識のある方はここではつまづきません。笑

トワルをつくる

パターンができたら、今度はそのパターンでいいか、モデルに合わせて確認するためにトワルをつくります!

あとで補正が入るので、モデルサイズで引いたパターンを残し、トワル作成用にもう一枚うつし、縫い代をつけたあとシーチングをカットしていきます。

生地を一度カットしてしまうともう後戻りはできないので、ハサミをいれるときは手が震えました笑

ちなみに今回縫い代つき型紙として使用しているグリンカットはApparelXでも取り扱っております!

シーチングをカットしたあとは、見頃にポケット部分の切り込みを入れ、ダーツを入れてから毛芯を縫い付けました(『芯据え』と呼ばれます)。

そして肩パッドを縫い付けたあとは前身頃、脇腹(サイバラとも呼ばれます)、後ろ身頃を縫い合わせてベストのような形にしたあと、袖と地襟をつけて完成です!

このあたりは怒涛の展開(時間との闘いでもありましたが)でしたので、写真を撮り忘れちゃいました。。。

とにもかくにも、無事に完成にこぎつけたときの喜びはひとしお。柴山先生自らアイロンをかけてくださり、フィッティングの準備が整いました。

本当は縫い代を見えないようにぐるっと縫込みますが、縫い代が狭すぎたのでこのままでOKが出ました。襟の高さがずれているように見えますが、置き方のせいなので実際は大丈夫です!

まとめ

いかがでしたでしょうか。

メンズものづくり塾にてパターンの作り方から始まり、なんとかトワルの完成までたどり着きました。

「あ~そうそう、誰もが通る道だよね」と感慨に浸る方、「ふーん、パターン引くのってなんか楽しそうだな」って興味をもっていただけた方、様々な感想でしょう。

序盤は柴山先生が何を言っているのかさっぱり理解できず、同じ日本語を話しているはずなのに留学しているような感覚でした。。。パターンを引かなきゃいけないのに、何をどうすればいいのかまっったくわからず、途方にくれていましたが、柴山先生をはじめアシスタント陣や参加者の方々に至るまで、周囲の方々が優しくサポートしてくださったおかげで脱落せずに通えました。

パターンが少し理解できるようになってきたところで今度はトワルにつまづき、、、ましたが完成にこぎつけたのは記事のとおりです。

果たして、トワルはモデルにフィットするのか。パターンの補正はどこまで入るのか。タカユリの運命やいかに!

後編は近日公開予定です。お楽しみに!

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