先日開催されたTOKYO TEXTILE SCOPE にて、古山さんのブースの一角にずらりと並んでいたレノクロスシリーズ。
風合いが増すウォッシュ加工などの仕上げ加工が得意な古山さんらしく、絡み織りと聞いて私がイメージした”ハリのある生地”ではなく、柔らかく夏向きの優しい風合いの生地が数多くありました。
ここでは絡み織りについて紹介しながら、古山さんのレノクロス品番も合わせて紹介いたします。
目次
絡み織りは、経糸2本を互いに絡ませながら緯糸と織り合わせる、日本の伝統的な織物技法です。
帯や夏着物に使用された歴史があり、現在もその技法は継承されています。
https://apparelx-news.jp/wiki/leno-cloth
緯糸1本に対して経糸2本を交差させたものを紗織りと分類します。
3本以上の緯糸に対して経糸2本を交差させたものを絽織りと分類します。
緯糸3本ごとに経糸を交差させると三本絽、5本ごとだと五本絽といわれ、紗織りはつまり一本絽です。
こちらはシンプルな五本絽です。
絽目(経糸を交差した部分で、透ける部分を差します)が緯方向に一定に入っています。
紗や絽よりもさらに複雑な構造を持ち、装飾性が極めて高い絡み織りを分類します。
高級衣料や装飾具、調度品として高価な生地として扱われた歴史があります。
経糸を交差させて織るため、自然な隙間が生まれ、風通しが良く、涼感を与える。
夏用衣料やカーテンなどに最適。
糸の密度が比較的低いため、生地が軽く、見た目にも涼やか。
経糸が緯糸をしっかりと絡める構造のため、糸ズレが起こりにくく、耐久性が高い。
羅(ら)や紗(しゃ)など、模様や構造を変化させやすく、デザイン性の高い織物が作れる。
絡ませる工程が増えるため、専用の装置(撚り杼など)が必要になり、織機の構造が複雑。
生産速度が遅くなりがちで、コストが上昇。
隙間が多い構造のため、通常の平織りに比べて摩耗強度がやや劣ることがある。
通気性が良い反面、保温性は低いため、寒冷な気候には不向き。
経糸のねじり具合やテンション管理が難しく、熟練の技術が必要。
羅織りとは違いますが、ドビーのようにも見えるこちらも実は絡み織り。
平織りと絡み織りを交ぜて幾何学模様を織り上げています。
夏用の着物や浴衣、帯などに使用されるほか、ブラウスやスカーフなど軽衣料にも応用されています。
カーテンやのれん、タペストリーとして、見た目の美しさと機能性を兼ね備えた素材として人気です。
経糸同士が交差するという、いわゆる三原組織のどれにも当てはまらない絡み織りは、織り方次第で様々な表情を見せます。
その模様が複雑であればあるほどに、より高度な織り技術を要求されるため、いま価値の高さが最注目されています。
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