ApparelX News編集部のヤマヨシです。
パーツ類の色展開やデザイン性は選ぶ人にとって重要なことだと思いますが、その素材によってのある違いが生まれます。
今回は一つのケースに基づいてABS樹脂について紹介していきたいと思います。
合金とは、純粋な金属ではなく、複数の金属あるいは金属と非金属を合わせて組成したものです。
パーツの多くは、アルミニウムや亜鉛、マグネシウムなどの合金です。
その合金をダイカストという鋳造法で、高温で溶かし、金型に流し込み形にしています。
溶けた金属を流し込んで成型するので、元となる金型次第でどんな形にでも対応出来るのが特徴です。
ABS樹脂とは
A:アクリロニトリル (Acrylonitrile)
B:ブタジエン (Butadiene)
S:スチレン (Styrene)
の共重合合成樹脂の総称です。
化学的には細かくはわかりませんが、それぞれの素材の良いところを持ち合わせた樹脂です。
樹脂メッキボタンの素材として最良でポリエステルやナイロンではメッキがかかりません。
身近なABS樹脂のものは中学校の時に使うリコーダーがABSで出来ています。
アパレルの資材という点でいえば、
1.軽い
2.加工がしやすい(複雑な形が可能)
3.メッキがかけられる
の3点になります。メッキがかけられるということは、他のプラスチックボタンと違い、金属ボタンのような輝きを見せることがかのうです。
このように見た目だけで言えば、金属にしか見えないボタンもABS樹脂で作ることができます。
また、複雑な模様も加工がしやすいABSならではです。
私個人的にはABSという素材を知らなかったので、ABSのボタンを見ると何でできているか不思議でしたね。
軽いので、スポーティな洋服に金属ボタンをつけるならABS樹脂が良いかもしれませんね。
また、軽さという点で、ABSの比重が約1.2に対して、亜鉛などは約7.1程度で、その差は7倍です。
あるお客様からの問い合わせで
「内径80MMの中イチバックルが欲しい!」というご連絡をいただきました。
内径が80MMのバックルとなるとなかなか規格がなく、アイリスのKBC9019をオススメしました。
サイズ展開が豊富で、定番的に使われるバックルです。
いざサンプルを作ってみると、80MMは大きいため、重さでずれてしまうため、NGになってしまいました。
「何か軽いのないですかね?」と聞かれたので、80MMというサイズはなかなかないのですが、なんとかABSで見つける事ができました。
ABSは見た目は金属のように見えますが、金属より軽く、大きくても重さを感じづらいため採用となりました。
例えバックルが重くても、しっかりと摩擦でかかるウエストベルトであれば、バックルが重くても問題がないのかもしれません。
また、ABSのメッキが嫌いな方もいるのだろうと聞いてます。ウエストベルトの素材感や、巾、副資材の素材など、様々なものにこだわって良い服が出来るんですね。
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ApparelX News編集長。
レディース・カジュアルブランドのデリバリ業務を経て、現在は、アパレル資材BtoBサイトApparelXの運営をしています。自分自身が分かりにくかったことや、役に立てる情報を発信していきます。