ApparelX NEWS 編集部の森山です。
ApparelXでもよくご注文いただくリブですが、2×1とか30/1の表記が何かがよくわからないと思ったので、今回はリブの表記の見方について説明したいと思います。
今回基礎編なので、わかってるぞ!という方は、こちらのブログもご覧ください。
リブとは、横編みの編地でできた衿や袖口、裾に付けるパーツのことです。
(※横編みとは、横編機という専用の編機を使って編む、糸の編み方のことです。)
リブ(rib)は 、英語で肋骨やあばら骨を意味し、 凸凹とした畝(うね)のような横編みの編地があばら骨のように見える事が語源とされています。
横方向に伸縮性があるので、アウターの袖口などに使用する場合は、肌に密着し、冷気の侵入なども防げるのが大きな特徴です。また、腕まくりをしてもズレ落ちにくく、袖口の耐久性に優れて、よれにくいというメリットがあります。
編地は、ゲージ数・糸の素材と番手・針の抜き・糸の取り本数で表記されます。
それぞれについて説明していきたいと思います。
ゲージとは、1インチ(2.54cm)に何本針が入っているかのことで、編地の厚さや密度を表す単位です。
単位は「G」と表記されます。
ゲージ数が小さいと編地が厚くざっくりとしたものになり、ゲージ数が大きいと薄く平たいものになります。
また、ゲージ数によって以下の呼び方をしています。
・5G以下→「ローゲージ」
・7~10G→「ミドルゲージ」
・12G以上→「ハイゲージ」
一般的に横編で成形するにあたって、18Gまでが許容とされています。
それ以上のゲージで編まれた編地はカットされて成形されるか、丸編機などで作られます。
(※丸編みとは緯編みの一種で、円筒状の丸編機で編まれた編物のことです。丸編みした布地を裁断して縫製したものをカットソーと呼び、 編地も円筒状で仕上がります。)
リブは編物なので、糸を横編機で編み上げていくことでリブが出来上がります。
その為、どの糸を選ぶかでリブの風合いなどが変わってきます。
以下で糸の説明をしていきたいと思います。
番手とは、糸の長さと太さを表す単位のことです。
番手は、2/48、30/1など「数字/数字」 で表記されます。
1や2の数字…撚り合わせた糸の本数になります。単糸(1本の糸)か双糸(2本の糸で撚っている)かを表しています。
48,や30などの数字…糸の番手を表します。数が大きくなるほど、糸が細くなります。
また、番手には「毛番」と「綿番」の2種類があり、数字の表記方法が以下のように異なります。
毛番:分子より分母の方が大きい(分子<分母)梳毛紡績で作られた糸(ウール)になります。
例)2/48
綿番:分母より分子が大きい(分子>分母)綿紡績で作られた糸(綿)になります。
例)30/1
代表的な糸の素材は以下となります。
羊毛を使った糸です。リブでよく使われる糸番手は、2/48です。
アクリルとウールの混紡糸です。 リブでよく使われるのは、アクリル70%、ウール30%の糸です。
綿100%の糸です。リブでよく使われる糸の番手は、20/2、30/1、30/2、40/1、40/2、60/2等です。
ポリエステルと綿の混紡糸です。 リブでよく使われるのは、ポリエステル50%、綿50%の糸です。
ポリエステル100%の糸です。
針の抜きとは、ゲージ内の針を全て使っているか、何本かに一本針を抜いているかということです。
針を抜くことでリブの凸凹を強調できます。
針の抜きは、2×1など「数字×数字」で表します。
2×1と表記の場合、2本に1本針を抜いているという意味になります。
また、針を全て使って編む総針(そうばり)の場合は「総針」と漢字で表記します。
↑の画像のように、2×1は、抜いた部分が凹んで編地が上がる為、凹凸がより強調されます。3×2は、更に深い凹みのリブになります。 総針の編地は、畔が詰まっているので、凹凸が目立ちにくい編地になります。
糸の取り本数とは、何本糸を使うかということです。
リブの編地は、ゲージだけでなく糸の取り本数によっても仕上がりが変わる為、発注の際は糸の取り本数も指定します。
糸の取り本数は、2本など「数字+本」で表します。
2本と表記の場合、2本使用して編んでいるという意味になります。
↑の画像のように、3本取りと4本取りで印象が変わります。本数が大きいとリブの太さが大きくなります。
いかがでしたでしょうか。今回はリブの表記について解説しました。
ApparelXに掲載している定番品のリブの他にも、糸からお選びいただいて発注できる別注のリブも手配できますので、気になった方は是非お問い合わせいただければと思います。
アパレル資材をお探しならアパレル資材BtoBサイトApparelXへ!
ベンベルグのキュプラ裏地をお探しの方はApparelXリブのページへ!
大ロットでのご注文をご検討している、又は法人担当からの連絡をご希望されるお客様はオークラ商事問い合わせページまで!
アパレルでの販売経験を経て、現在はApparelXの注文のお問い合わせやデリバリ業務を行っています。おすすめ資材のご紹介や、注文の際の注意点など発信していきます。