こんにちは。ApparelX事業部のカヤバです。
今回は春夏シーズンに向けてカットソーの表記についてまとめました。
カットソー生地の場合、よく下記の様な表記があります。
30/-
30/2
16//s
この様な表記の意味について説明したいと思います。この意味がわかるだけで、品名からどのような生地なのかなんとなく想像できるようになります。
30/-を例にとって説明いたします。最初の30は30番手を表しており、数字が大きくなる程糸が細くなります。
その次のスラッシュは、引き揃えの数です。引き揃えとは、糸を編む時に、複数の糸を撚らずに引き揃えて一本の糸のように引っ掛けて編んで行く事を意味しています。
スラッシュが1つであれば、1本の糸で編むという事です。スラッシュが2つであれば、2本の糸を引き揃えて1本の糸の様に編んでいくという事です。
最後のハイフンは、撚り糸の本数で、これは、単糸を表しております。
単糸の場合、ハイフンやs、1といった文字が使われます。
つまり、30/-、30/s、30/1はどれも同じ意味ということです。
ここを抑えると、そのカットソーの生地がどのような特長なのか、品名である程度想像できるようになります。
※最後のまとめに補足を記載しています。
例えばこちらの商品であれば、30/2と記載してあるので、30番手の双糸を使っている事がわかります。
単純に考えると30番手の双糸ということは、糸の太さは倍になるので16番手ぐらいの単糸と同じ太さになります。
この事からこの生地は厚みは程々、双糸使いなので生地に少しハリがありそうだという事がわかります。
さらにスーパー度詰と書いてあるので、編みの密度が高い透けにくそうな素材なのだとわかります。
よくTシャツの製品で、◯◯オンスのTシャツという表記があります。
Tシャツのオンス表記の意味は、生地の状態で1平方ヤードあたりの重さを指したものです。
1平方ヤードが90cm四方、1オンスが約28gです。
つまり、5ozのTシャツというのは、90cm四方で、約140gの重さの生地を使用しているTシャツという事になります。
このオンスという表記と、そのカットソーに使われている糸との厳密な相関関係はありません。
どういう事かというと、30番手の単糸を使ったとしても、その編地の密度等によって、生地の重さが変わってくるからです。
40番手の双糸を使った生地と、30番手の単糸を使った生地という比較だけでは、厳密な生地の重さの比較はできないという事ですね。
いかがだったでしょうか。色々と調べたり聞いたりしてわかった事なのですが、今回ご紹介したカットソーの生地表記は、あくまで基本形の様です。一番大事なのは生地メーカーさんや作り手の方と誤解なくやり取りできる事だと思いました。
例えば30番手の三子糸で生地を作りたいという場合、30/3と記載するよりも30/-の三子糸と伝える方が、より間違いが起きづらくなるそうです。
同じ様に30番手単糸の3本引き揃えの場合、30///-と記載するよりも30/-の三本引き揃えと伝える方が、機屋さんや生地メーカーにとっても伝わりやすい様です。
カットソー生地に関しての表記方法は、厳密に規格化されている訳ではない様なので、今回ご紹介した表記を基本にケースバイケースでご対応いただくのが良さそうです。
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