ApparelX News編集部のMammy です。
デニムは今までジーンズやスカートなどカジュアルスタイルの定番アイテムでしたが、今年の春夏のトレンドにも入っていた様に、上下のデニムのセットアップや一癖あるデザインのアイテムが出ていたりしました。
デニムについてのお問い合わせも有り難いことに多く頂いております。
今回はそんなデニムについての基本知識をご紹介させて頂きます。
デニムは綿素材で丈夫な生地を指します。経糸(たていと)に10番手以上の染色した糸を使用し、緯糸(ヨコイト)に晒し糸(染色していない白い糸)を使用した綾織の織物です。
生地の表側から見える経糸はインディゴで染めるので表面はインディゴ、生地の裏側は緯糸が見えるので白っぽくなるのが特徴です。
ただし、カラーデニムなどは経糸をインディゴ以外の色で染めているものもあります。
このデニムを使用して仕立てたものがジーンズです。デニムは生地、ジーンズは出来上がった製品のことを指すんですね。
デニムの語源は、もともとフランス語で「ニーム産の綾織生地」を意味する「セルジュ・ドゥ・ニーム serge de Nîmes」という表現がありました。
フランスの南部は温暖な地中海性気候であり、19世紀当時綿花などの栽培も行われており、フランス国内や海外への綿製品の貿易も盛んに行われていたそうです。特に港町のマルセイユに近い「ニーム」地方がちょうど日本の瀬戸内地区のような温暖な気候や立地条件のもと、織物生産地として繁栄していました。
このニーム地方の生地がアメリカなどの英語圏で取引されるようになり、発音しやすいように前半をン省略して「デ・ニーム」に変化し、やがて「デニム Denim」へと変化しました。
では先にジーンズデニムで作った製品と言いましたが、「シーンズ」という言葉はどこから来たのでしょう?
ジーンズはイタリアのジェノバが関連しています。
ジェノバからアメリカへ来た船乗り達が着ていたズボンを「ジェノバ製」という意味の「ジェンズ (Genes)」あるいは「ジェノワーズ(Genois)」と呼んでいたそうです。
それが現代のデニムの語源になります。
デニムやジーンズはフランス・アメリカ・イタリア、色々な国をまたいで今に伝わる生地になっているんですね。
デニムの~オンスという表記は見たり聞いたりすることが多いかと思います。
デニムはオンスで重さを表します。ローマ字では「oz」と表記されます。
具体的には1平方ヤード(1ヤード=91.44cm)当たりの生地の重さで、1oz=28.35gです。
一般的なデニムは13oz前後。つまり、1平方ヤードで約370gです。
オンスが大きくなればなるほど厚み・重みのあるデニムとなります。
デニムはオンスによって下記の様に分ける事が出来ます。
ライトオンス:10oz未満の軽いデニム。
レギュラーオンス:10oz以上15oz未満の一般的なデニム。
ヘビーオンス:15oz以上のやや重みのあるデニム。
ヘビーウエイトオンス:20ozを超える重いデニム。
一般的に、ライトオンスが軽くて薄く、ヘビーウエイトオンスが重くて厚いものが多いです。
デニムは出来上がった後に加工をすることで、さらに生地に変化を出すことが出来ます。
ワンウォッシュ:出来上がったデニム生地を1度洗い加工をかけることです。デニム生地の硬さが柔らかくなり、縫製しやすくなります。
バイオウォッシュ:セルロース(植物繊維の主成分)を分解するセルラーゼという酵素の力を使って何度も洗ったような色落ちの加工をします。着古した様な仕上がりになるので、ヴィンテージの様な雰囲気に仕上がります。
1500W 色展開豊富 カラーデニム ワッシャー加工 10オンス
デニムで有名なカイハラの12.5ozブラックデニム。
硫化染料で染色されたブラックデニムです。
従来の硫化ブラックは糸の芯まで滲んで芯の白い部分が小さいですが、このブラックデニムは特殊な染色をおこなっており、芯白が大きく洗い加工でメリハリが付けやすい加工映えのする商品です。
デニム生地と言ってもその種類は豊富で色やオンスの掛け合わせによって幅広いバリエーションがあります。
定番でも一癖あるアイテムにも使えるデニム生地、ぜひいかがでしょうか。
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