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VANCET サスティナブル生地 -再生ウール・再生ポリエステル・テンセル-



こんにちは。ApparelX事業部の橋口です。

今回はVANCETのサスティナブル素材をご紹介します。



再生ウール

68300Z 1/10エターミン ヘリンボン


再生ウールとは



再生ウールとは、ウール生地の切れ端や使い古したウール製品を再利用したものを言います。

そのままでは利用できないウール生地を集め、一度粉砕しわたのような状態に戻します。

そのわたを使って糸を撚り、生地にしたものが再生ウールです。


メリット



使われなくなったウール製品、使われることのないウール生地の切れ端をもとに作られているのでゴミを減らすことができ、環境に優しい素材です。

そして、通常のウール生地と比べて原料にコストがかからないため、比較的安価です。

ウールの原料は年々価格が高騰しており、それに伴ってウール生地の価格も上がってきています。

そんな中で再生ウールは比較的お求めやすくなり、売れ行きも良いそうです。


取扱い上の注意



再生ウールにはいくつか気をつけなければならない点があります。

まず、原料のロットによって色差が生じるということです。

再生ウールとなるウール生地にはそれぞれ元の色がついており、脱色して新しい色をいれるのですが、どうしても若干の色の濃い、薄いが出てしまうようです。

そして、原料の混率にも少しの差が出ます。

ロットや生地の箇所によって1、2%の混率のズレが出る場合があります。


アゾ染料について



古くなった製品を再利用していることから、再生ウールには人体に有害であるアゾ染料が含まれている可能性があるといわれていました。

VANCETの再生ウールは、原料の段階と生地の段階で2度、アゾ染料が含まれていないかのチェックを行っています。

厳しいダブルチェックでアゾ染料が含まれていないとされたものなので、安心して利用することができます。

再生ウールを用いた生地とひとまとめに言っても、織りや編みなどの様々な種類のものが出ています。

ぜひご覧になってみてください。

こちらからApparelXへ!「再生ウール」とご検索ください!

※再生ウールは冬物に大半が使われる生地のため秋、冬には在庫が少なくなっている場合があります。その期間内お求めの方は一度在庫をお問い合わせください。


テンセル

479 テンセル™モダール繊維ベア天竺(シルケットバイオ)

テンセルとは



テンセルはApparelX Newsでも何度かご紹介しておりますが、オーストリアのレンチング社で製造される、パルプを原料とする植物由来の化学繊維です。

木材パルプを原料としているため、約13ヶ月で土に還るというサスティナブルな素材です。

それだけでなくリヨセル製法といわれる、殆どの溶剤を再利用し排液を出さない製法で作られています。

土に還りまた木を育てる、溶剤を再利用し排液を出さないテンセルは循環していつまでも利用することが出来る持続可能な素材として注目されています。

テンセルの特徴



・生地がとても柔らかく伸縮性に優れるため、フィット感があり着心地が向上する

・シルクのような光沢、上品感がある

・保湿性・吸湿性・速乾性が高い

テンセルは着心地、上品感をプラスするために他の素材に混合して使われることが多く、最近多く見かけるようになってきました。

デメリット



デメリットとしては摩擦に弱い、しわになりやすいなどが挙げられますが、用途や取扱い方に応じて、他の素材と混合したものを用いることで比較的扱いやすいものになります。

デリケートで摩擦に弱いテンセルは、洗濯機などの激しい摩擦によって傷んでしまいます。

摩擦によるダメージが気になる場合はポリウレタンとの混合を選ぶことで耐久性がUPし、摩擦によるダメージを軽減することができます。

しわになりやすいというデメリットもありますが、ポリエステルやナイロンと組み合わせたテンセル素材を用いることでしわが出にくくなります。

いろいろな素材と混合することでデメリットをカバーし合い、テンセルの長所が足された新しい素材が多く展開されています。

ご興味がおありでしたら、ApparelXにて「テンセル」とご検索ください!


再生ポリエステル

7292 リサイクルPE使用 トロペット

再生ポリエステルとは



再生ポリエステルとは回収したペットボトルを原料として作られたものです。

最近、再生ポリエステル素材の生地が多く出回っています。

その中でも再生ポリエステルに、綿を含んだ再生ポリエステルを巻きつけたコアヤーンを用いた生地があります。

コアヤーン


コアヤーンとはポリエステルの糸の周りに綿の糸を巻いて作られた糸で、綿とポリエステルの長所を持ち合わせたものです。

吸水性に優れ、速乾性があり、形態安定性があります。

再生ポリエステルを用いたコアヤーンには外側の綿部分にも再生ポリエステルを含んでおり、ほぼ再生ポリエステルの糸ですが表面に綿を使っているため生地の質感は綿のように柔らかいです。

デメリット

再生ポリエステルは、ペットボトルから生地にするまでに様々な工程があり、コストがかさみます。通常のポリエステルを用いたものと比べると少々価格が上がります。

再生ポリエステルを用いた製品は着心地が悪いと言われていましたが、最近は他の素材との交織やコアヤーンの採用等によって着心地もプラスされています。

ApparelXでは「リサイクルPE」とご検索ください!


まとめ



今回はVANCETから出ているサスティナブル素材3つをご紹介しました。

いろいろな方向からの地球に優しい取り組みがあるんだなあと思いました。

ApparelXにまだ掲載されていない商品などでお求めのものがございましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。




アパレル資材調達にお困りの際は是非ApparelXへ!