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機織、染工所、縫製工場ってどうなっているの?織物の産地・米沢で見たこと

ApparelX News編集部のヤマヨシです。

現在IFIビジネススクールで、「モノづくり講座」の中の産地研修にて

機織:ソトージェイテック・東匠
染工:東北整練
縫製:TISソーイング

の4社の見学をさせてもらってきました。今回はそちらのレポートを写真を交えたレポートになります。産地に行った気分になってもらえれば幸いです。


ソトージェイテック

機織屋さんというと、昔からの呼び方ですが、テキスタイルの製造をしている会社です。織機は工場内に10機以上あり、機械の動く音で、中での話し声は一切聞こえません。

新しく入った機械などは上から垂れる糸を職人さんがなにかをやっているのですが、これも説明をしていたのですが、機械音がとてもすごく、全く聞こえませんでした。。。もし機屋さんに行く方や、企画している方は、イヤホンに音声が飛ぶマイクなどをご準備されることをおすすめします。

ソトージェイテックさんは繊維の染色加工のソトーグループの中の1社で、色出しにもこだわりがあり、特に黒には定評があるとのことでした。

ある有名なデザイナーさんは「黒を100色持ってきて」と伝え、その中から2,3色をピックアップしていったようです。

黒にも真っ黒や、墨黒など様々な表現がありますが、生地の染色にもこだわりを見せるなど、こだわりのあるデザイナーさんだなと思いました。

様々な生地の黒


東匠

東匠さんは、私がネットなどで検索する限りホームページなどはなく、ひっかからない織物生地で、着物などシルクの生地を展開している会社になります。袴などの伝統的な狭幅の生地が多く並んでいました。

そのなかでも驚いたのが、LVの生地も作っていることでした。ホームページなどは一切引っかからない日本の会社でも、毎年LVから生地の依頼が来るようです。日本のものづくりが世界的に認められていると感じてとても嬉しく思います。

これらの生地も米沢産地で織りから染色までやっているとのことです。
所謂マーケティングをしなくて、生地作りの力で定期的に注文がくるってすごいですよね。


東北整練

3社目は生機を染色したり、整理する東北整練さんに行ってきました。
ボタンやテープなどの染色加工は見たことがあるのですが、生地の染色加工については初めて見ました。

下の写真は、サンプルルームのビーカー作りの写真です。合わせたい色のデータに合わせて染色剤を配合し、ビーカーを作り上げます。お客様に提出する前に実は、4~5回ほど、ビーカーを作っているようです。それぐらい、生地の素材や、織り方などで染色剤の配合はかわってくるんですね。


下の写真は生地を染色している機械の側面になります。この右の機械の中に生地がものすごいスピードで染色剤とともに回って、染色をしています。


ちなみにこちらもかなりの騒音と、床に何かしらの液がこぼれて?いるためかかなりすべりやすかったです。工場見学に行く際にハイヒールはやめてスニーカーなど歩きやすい靴がおすすめです。


TSIソーイング

最後に行ってきたのがTSIグループのTSIソーイングさんという縫製工場です。

こちらは2018年末頃に完成した工場で、とてもきれいな工場です。個人的にも初めて工場で間接照明を使ってるのを見ました。

また実際の縫う場所もきれいで、スマートファクトリー化ということで、生産効率がひと目でわかる進捗管理システムが導入されていたり、最後のプレス・梱包も自動化されてました。

また、ホールガーメントも2台導入し、ニット製品の開発をしているとのことでした。

TSIソーイングさんは小ロットのジャケットなどを主に作っており、大体ロットが150着程度です。

新卒で入社された人も2~3名いて、すごいな~と思いました。


まとめ

生地が出来るまでの全ての工程を一つの土地でこなせるのが産地ということを教えてもらいました。日本には様々な産地があります。是非アパレル業界の方は実際の工場を見られるととても良い経験になると思います。

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