新しい形、YKK click-TRAK®(クリックトラック)️とは？？YKKのサステナファスナーも紹介します。

ApparelXNEWS編集部のmammyです。
ファスナーの形や種類はあまり変わらないというイメージがありますが実は新商品だったり新しい形の物が生まれているんです。
今回は今年の6月に出たYKKファスナーの新商品についてご紹介したいと思います。
また2019年に発売されたファスナーについても振り返ります。

ファスナーのあのイライラを解消する、click-TRAK®

突然ですがclickーTRAK®というファスナーはご存知ですか？
繊研新聞などでも取り上げられていたこともあり、見たことがある人もいるかもしれません。

clickーTRAK® ファスナーの最も特徴的な部分は開閉部分がスナップ式になっいてファスナーを差すのがとてもやりやすいという点です。
実際に見てみましょう。

通常のオープンファスナーは下が箱の形になってますが、この clickーTRAK® はスナップ部分をカチッと合わせてパチンとクリックするだけで簡単にファスナーの左右が組み合うようになっています。

実際にやってみました！

スナップの部分がマグネットになっているのでスナップが簡単にハマってスッと上げることが出来ました！
パーカーやコートのファスナーがなかなかはまらずイライラしたという経験が誰しもあるかと思いますがこのファスナーはラクラク組み合わせる事が出来ました。
お年寄りやお子さんなど細かな動作が難しい方にも優しい、まさにユニバーサルデザインなファスナーと言えますね。

エレメントのサイズは5サイズ、スライダーはDAK(click TRAK専用)、カラー展開はビスロンと同様となります。

click TRAK®の納期について

ここまでclick TRAKをご紹介してきましたが実は現在受注停止となっております････。
その背景としては予想を上回る注文がYKKさんに来ており、2020年3月まで生産ラインが埋まってしまったようです。
そのためサンプル対応は2020年6月～、量産対応は2020年10月～のスタートとなります。
今すぐ欲しいと思った方ごめんなさい。。。

生産は来年の後半になりますが、こういった商品があるというアイディアとして心に留めておいて頂けると嬉しいです。

今年の印象に残ったファスナーの話

年末ということで今年のファスナーにまつわるトピックスを思い出してみました。

個人的に衝撃的だったのがYKKファスナーのテープの無いファスナー(エアリーストリング)の発売でした。つまりエレメントとスライダーだけのファスナーです。

私自身、最初テープが無いと聞いた時は一体どういう風に洋服に縫い付けるんだろう？と思いましたがミシンメーカーのJUKIとの共同開発と言うことで縫い付ける専用のミシンがあるんですね。このミシンは縫い付ける工場さんへ貸し出しをしてくれます。

エレメント(務歯)の部分を直接生地に縫い付けるのでテープは不要ということです。
テープがないので洋服を軽く･柔らかく仕上げる事が出来るとの事で、既成概念を覆すファスナーだと思いました。
従来必要だったステッチの工程も省略出来るので縫製工程を簡略化することにも繋がります。
自分はこのエアリーストリングを使用した洋服には出会った事がないのですが洗練されたデザイン･機能性で今後目にする機会が増えてきそうな予感がします。

グッドデザイン賞を受賞したYKKグリーンライズファスナー

2019年度のグッドデザイン賞を受賞したのが12月に発売のYKKのグリーンファスナーです。
サスティナビリティという言葉を聞かない日はない程ファッション業界でも話題となっておりますが、このグリーンファスナーもまさに地球に･環境に優しいという言葉がぴったりなファスナーです。

グリーンファスナーとは

GreenRiseは、ファスナーの主材料であるポリエステルを従来の化石燃料由来から、３０％植物由来のものへと置き換えました。 植物由来素材の使用により化石資源消費量の削減を実現し、地球温暖化 防止に貢献します。
(　*テープ・エレメント・芯紐・ミシン糸ともに、植物由来PET を使用しています。)
・植物由来材料を約30% 使用
・ 化石燃料使用を約30% 削減
・ 砂糖の副産物を有効活用

YKKホームページより引用

植物由来材料には、サトウキビの廃糖蜜を活用しています。
砂糖生産工程上で食用に出来ない部分である、廃糖蜜（中でも食用にならないもの）を使用しています。

石油を使わずまさかサトウキビの捨ててしまう部分がファスナーに使われてるとは驚きでした。
今ある形を変えず、見えないところで天然のものを使い再生していくというのが正にサスティナビリティなファスナーです。

｢変えずに変える｣ということは簡単なようでなかなか難しいことだと思います。
それを体現していくのがサスティナビリティへの大きな一歩のように感じました。

まとめ

ファスナーは目立つ部分ではありませんが、今あるものから更に良くして行くための商品が日夜開発させているということを実感しました。
洋服の中でファスナーは目立たない部分ですが知ると奥深い世界です。

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mammy

某総合手芸材料専門店の店舗勤務を経て、オークラ商事へ入社。
現在はレディースブランドの資材のデリバリやアパレルBtoBサイトApparelXの顧客対応を中心に行っています。
日々取り扱う商品や経験などを分かりやすくご紹介すべくApparelX News執筆に励んでいます。
文章でお伝えしきれないことはApparel資材系YoutuberとしてYoutubeでも発信しています！