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生地のPVC加工について、ビニールラミネート加工とは

レディース・カジュアル営業の佐藤と申します。

今回は以前あるブランドさんからの依頼で作ったバッグで使用した、PVC加工について書いていきます。

PVC加工というとバッグを作られている方であれば、よく使うものかと思いますが、素材によっての相性や、特性などをお伝えします。


実際のトートバッグ制作の受注から納品までの加工の選び方


お客様から麻のトートバッグのご依頼をいただきました。
仕様としては、防水加工での制作を望まれていたので、PVC加工をすることにしました。結果としては、麻の生地の裏面に0.2mm厚のPVC(艶消し)加工を施しました。

PVC加工にはいろいろな種類がありますが、今回候補に上がったのは、PVC加工でも、ツヤあり加工・ツヤ消し加工の2つでした。
使用する生地が光沢のない麻の生地ということもあり、ツヤ消し加工での制作に決定しました。

見た目を決めた後は、厚さを選びます。
PVC加工の厚さは通常0.05mm~0.25mmです。
製作予定のバッグは自立させたいという要望がありましたので、何度か試作を繰り返し、厚めの0.2mmに決定しました。

生地に張りも出てバッグが生地の張りによって単体で自立するようになりました。お客様も大変喜び、無事納品できました。


PVCの加工の特徴


PVC加工の特徴を紹介させていただきます。
PVCとはポリ塩化ビニールコーティングのことで、PVC加工を行った生地は柔軟性に富んでおり、比較的安価で加工しやすいとされています。
また、経年劣化も少ないという利点を生かし、生地のほつれ止めや、バッグなどの内部への水の侵入を防ぐための素材としても用いられます。


PVC加工の注意点


厚さにもよりますが、防水機能がつくといっても、完全防水ではないです。また、生地とくっついてはいますが、揉んだりすると生地から浮いてしまうこともあります。

そして、ポリエステルのプリントなどをしている生地にする場合は、PVCへの移染が考えられるので、なるべく避けた方がよいでしょう。イメージとしては、机に透明なビニールのシートをのせていて、その下に写真をずっと入れておくと、写真の色がビニールについてしまうことってありますよね?

あれと同じように柄がぼやけてしまうことがあるので、注意が必要です。


PVC加工と相性の良い生地


PVC加工はナイロンなどの合繊などの通気性の低い生地に相性がよいとされています。また、PVC自体に色をつけることも出来たり、エンボス加工をすることによって模様をだすことも可能です。

ですので、通常は天然素材などの通気性をもつ生地にはPVC加工はあまりしないそうです。天然素材であれば、薄くて、安価なラミネート加工というフィルムを貼り付けて上記の特徴をだすことが多いです。

今回は製品を自立させたい、防水機能を高めたいという点で麻に0.2mm厚のPVC加工を施しました。

お客様のご要望次第で行う加工は様々あるということなので、ヒアリングが重要です。


まとめ

普段は、レディースブランドへの営業を行っていますが、バッグ関連の仕事もご要望により色々やらせていただいています。ApparelXではバッグの生地で有名な仙田さんも取り扱いがあるので、是非ご確認ください。

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