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よく聞く生地の加工方法について解説します!〜生地の機能性編〜

ApparelX News編集部のmammy です。

6月も残りわずかですが関東地方は既に梅雨明けし、6月とは思えないほどの真夏の様な暑さで既に体が応えています・・・

夏は速乾や冷感の生地の服やタオルが活躍しますね。その様に生地に機能を持たせたり、風合いや見た目を良くし、アパレル資材として生地の価値を高めるのが仕上げの加工です。

今回はよく耳にするけれどそれってどんな加工方法?という疑問にお応えすべく生地の加工方法について解説をして行きたいと思います!今回は前編として生地の機能性についてです。

後編の生地の加工方法の見た目編は下記より御覧ください!

機能性を持たせた後加工

撥水加工

生地の表面に樹脂やフッ素などの撥水剤を施して水の浸透を防ぐ加工です。水の分子よりも小さい突起(撥水基)で表面に膜を作り、水は撥水基に弾かれて水滴になって転がります。水を弾きつつも通気性があるので、蒸れにくく衣類に向いています。

デメリットとしては汚れや摩擦で徐々に効果が薄れてくるので、撥水スプレー等を吹きかけるなどが必要となります。また完全防水では無いので、水の量が多かったり圧力が強かったりすると浸透してしまう場合があるのでご注意ください。

52181 ナイロン4WAYクロス[生地] SUNWELL(サンウェル)
52181 ナイロン4WAYクロス
縦横に伸縮があり、撥水性も備えており幅広いアイテムに使用出来ます。

防水加工

布地の表面をゴムや樹脂でコーティングをしてぴったりと膜で覆って水を通さなくする加工です。先にご紹介した撥水加工には通気性がありますが、この防水加工にはありません。夏場などにレインコートを着て中が蒸れる・・・なんて経験をしたことありませんか?

防水加工でありながら、通気性も兼ね備えるのが透湿防水加工です。多孔質(表面に多くの穴が空いた性質)の樹脂やフィルムで布地を覆って作ります。水蒸気は通して水は通さない膜で覆うので快適ですね。

M-40 高機能3層ナイロンミニリップストップ[生地] 村田長
M-40 高機能3層ナイロンミニリップストップ
3層構造で透湿防水機能を兼ね備えた生地です。

撥油加工

フッ素系化合物の撥油剤をコーティングして作ることが多く、油を弾く加工のことです。油性の汚れが付くのを防ぐ効果があり、拭き取るだけで食べこぼしなどの汚れも簡単に落とすことが出来ます。エプロンや作業着等にこの撥油加工された生地がオススメです。

10607 20/16オックス nano-wing[生地] VANCET
10607 20/16オックス nano-wing
撥水・撥油性に優れた生地で汚れにくく透湿性もある生地です。

撥水や撥油生地についてはこちらの過去のブログでもご紹介してます。

吸水速乾加工

繊維に改良を加えて吸水性を高める加工のことを言います。ナイロンやポリエステルなどの合成繊維は速乾性は高いですが、綿などの天然繊維に比べると吸水性が低くなります。その短所を補う為の加工がこ吸水速乾加工です。

夏のスポーツをする際のウェアや通勤の際のポロシャツなど、吸水速乾のものは汗をかいても抜群に快適性が違いますよね。

繊維に細かい気孔や亀裂を与える等の方法や親水性に優れた加工剤を生地の表面に塗布するなどの方法があります。

1084712 SUPER DRY OXFORD[生地] 瀧定名古屋
1084712 SUPER DRY OXFORD
吸水速乾性に優れいつもサラサラの生地です。メンズの夏用シャツなどにおすすめです。

UVカット加工

UVとはよく聞くワードかと思いますが紫外線のことで、UVカットは紫外線を遮断してくれる加工のことです。正に今からの時期にぴったりな加工です。日焼けや乾燥から肌を守ってくれるだけでなく、生地自体の変色や退色も防いでくれる効果があります。防止できる紫外線の割合で「UVカット〇〇%以上」などと表示する事が出来ます。

紫外線を吸収する・または反射する素材をあらかじめ繊維に練り込んだり、生地にしてから表面にコーティングしたりします。紫外線を遮断する為の素材はいくつかありますが、セラミックが使われることが多いです。

紫外線の強い夏場向けの帽子や日傘・衣類などにこのUVカット加工の生地が用いられます。

K7748 Loyme ポリエステルカチオン 2WAY 無地[生地] フレスデザイン サブ画像
K7748 Loyme ポリエステルカチオン 2WAY 無地 高いUVカット性能を持ち、紫外線遮断率99%の生地です。ストレッチ性もあり、スポーツウェア・スイムウェアにもオススメ。

帯電防止加工

静電気を発生を防ぐ加工のことで、「制電加工」とも言います。合繊繊維の製品は静電気が起こりやすく冬場にタイツを履いていたらスカートの裏地がまとわりつく・・・とうことを経験した方も多いのではないかと思います(私もその一人です)

例えば帯電防止の裏地を使用すればそういったまとわりついたり、パチパチと静電気の音がしたり、ホコリを吸着するなどのお悩みを解決してくれるはずです。

T7070 フレーベルサテン T7070[裏地] ニシヤマ
T7070 フレーベルサテン
帯電防止加工が施された裏地。色数も豊富です。

難燃加工

布地を燃えにくく、また燃えてしまっても燃え広がりにくくする加工です。「防炎加工」とも言います。

燃えやすい綿(コットン)などの繊維に多く用いられて来ましたが、最近では毛や合成繊維にも用いられる様になりました。風合いが固くなったり強度が低くなる、変色が起こりやすいなどの欠点はありますが、公共施設のインテリアなどにはこの加工が欠かせません。

ホテルなどの公共施設のカーテンや作業現場での作業服などのユニフォームなどにはこの難燃加工が求められます。

リン・塩素・臭素系の薬品で処理をし、綿の「プロバン加工」、毛の「ザプロ加工」などが製法としてあります。

FR2440 難燃ポリエステルオーガンジー[生地] サンコロナ小田
FR2440 難燃ポリエステルオーガンジー 糸に難燃剤を練り込んだ本格的難燃オーガンジーです。発色の美しさも兼ね備えています。

抗菌加工

繊維製品の汚れ・汗による細菌の増殖、カビ、悪臭などを抑制する加工です。

コロナ禍の影響でここ数年で抗菌加工を施した生地のバリエーションも増えました。

抗菌加工については過去のブログでも詳しく解説しているのでご参考ください。

まとめ

近年技術の進歩で日々新しい機能を持った生地が生まれています。

人の事を考えた、より快適性を求めた商品が多くあるので、使用用途に合わせてぜひ探してみてください!

次回のブログでは生地の見た目にまつわる加工方法について解説したいと思います。

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