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綿素材だけど撥水生地!ベンタイル(VENTILE)&nano-Wing 実際に撥水も試してみた!

ApparelX News 編集部のmammyです。
撥水生地というとナイロン素材の生地を思い浮かべる方が多いかもしれません。
ナイロン素材だと撥水力は高いけれどその反面吸湿性はほとんど無く、シャカシャカするのがちょっと気になったりします。

そんな悩みを解決する、綿素材の撥水生地があるのはご存知ですか?
今回はそんな綿の撥水生地をご紹介させて頂きます!

ベンタイル(VENTILE)について

ベンタイルとは冷たい海中の中でも命が守れるよう、英国空軍パイロットの耐水服として開発された超高密度織物です。

綿100%ですが、打ち込み本数が多く水に浸かっても繊維が膨張するので、それ以上水を通さない防水・撥水効果を発揮します。
撥水効果は持ちつつ、綿なので内からの水蒸気は外へ逃し、通気性・透湿性に優れて、蒸れにくいという超万能な生地なんです!

水の分子が糸と糸の隙間(繊維)を通れないほどの超高密度の織物という事で、水を通さず防水性に優れています。

そして水だけでなく、風も繊維の間を通る事が出来ないので、ベンタイル生地で仕立てられた洋服は暖かく、コートやジャケットなどにはもってこいなんです。

では実際にどんなベンタイル生地があるかをご紹介していきます。

OS2300 ベンタイル 40/2 ギャバ[生地] 柴屋
OS2300 ベンタイル 40/2 ギャバ

OS2300
OS2300 ベンタイル 40/2 ギャバ
綾織でほのかな光沢感があります。目付が270g/m2としっかりとした厚みがあります。
OS2301 ベンタイル 60/2 ギャバ[生地] 柴屋
OS2301 60/2ギャバ

OS2301
OS2301 ベンタイル 60/2 ギャバ
40/2ギャバに比べると糸が細く生地が薄めです。
目付222g/m2
控えめな光沢感があります。
OS2302 ベンタイル 40/2 ウェザー[生地] 柴屋
OS2302
OS2302 40/2 ウェザー
目付218g/m2
平織りでアウターやパンツなどに幅広く使いやすい生地です。

OS2303 ベンタイル 60/2 ウェザー[生地] 柴屋

OS2303
OS2303 ベンタイル 60/2 ウェザー
目付170g/m2 
平織りで先の3品番よりも最も薄手。シャツなどにおすすめ。

品番についている60/2,40/2の数字の意味は?

60と40は糸番手を意味します。
番手が小さい方が糸が太いので、60番手よりも40番手の方が使用している糸が太くなります。

/2は双糸(双糸)を意味します。
双糸とは2本の単糸*を撚り合せて作られた糸の事です。撚り合わせる事で均質で丈夫な糸になります。
*単糸:紡績したままの1本の糸の事。

nano-Wing®︎とは

「nano-Wingはナノ(10億分の1メートル)の領域で分子を操作し、物質の改良を図るナノテクノロジーを応用した素材です」

と説明があります。正直この説明だとよく分からなかったのでメーカーさんに伺いました。
生地の表面を撥水コーティングするのではなく、撥水液を生地に浸透させる事で、水の分子を通さない穴を生地上に残しているんです。なので、繊維の隙間をを塞がず、撥水機能があり、吸湿性・透湿性を持たせたというテ生地なんです。
なので撥水機能は持ちつつ、ナイロンなどに比べて不快な生地の蒸れなどが無い万能生地なんです!

nano-Wing®︎の機能

10607 20/16オックス nano-wing[生地] VANCET
10607 20/16オックス nano-wing 
10607 20/16オックス nano-wing 
シャツなどにおすすめで使いやすいオックス生地

①撥水・撥油性に優れ、汚れにくい
②染み込んだ汚れも洗濯にて落ちやすい
③ソフトな風合い
④吸水性・透湿性は従来の綿素材と変わらない
⑤速乾性がある
⑥耐久性がある

10611 TCウェザー nano-wing[生地] VANCET
TCウェザー nano-wing
こちらは綿・ポリエステル混のTCウェザー
生地の目がしっかり詰まっており、パリッとしたハリ感があります。鮮やかなカラー展開もあり。

どれくらい撥水なのかやってみた

撥水、撥水と言ってますがどの位水を弾くのか実際にやってみました。
まずはベンタイル!

動画を見てもらうと一目瞭然なのですが、水が生地の表面をツルツルと滑る滑る・・・!
びっくりする位染み込みません。
とりあえず30分位放置してみました。

・・・全く染み込んでいません!

霧吹きでも水をかけてみましたが細かい水滴が表面に付くだけで中には浸透しませんでした。30分程放置しましたが、染み込む気配はなく、表面をさっと拭けば元どおりになりました。

一方のnano-Wingも全く染み込まず見事に水を弾いています!

ベンタイルと同じように霧吹きで水を吹きかけてみましたが細かい水滴も綺麗に弾いています。
こちらも30分程放置しても染み込まず。表面をふき取ると少し湿っているかなと感じる程度で浸透はしていませんでした。

撥水加工と防水加工の違い

撥水加工は布地の表面で水を弾く加工。水を弾きつつも通気性があるので衣類に適してます。

一方防水加工は布の表面をぴったりと膜で覆い、水を通さなくする加工です。
空気や水蒸気も通さないので、蒸れやすいのが難点。
テントや傘などに使われますが衣類には不向きです。

まとめ

ベンタイルは高密度に織る事で原材料を多く使い、生産にも時間がかかる事から高級素材と言えます。nano-Wingは現代のテクノロジーを駆使し、やや安価な素材と言えます。
それぞれ条件によってお選びいただければと思います。

今回ご紹介した生地は全てApparelXでお取り扱い中です。
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