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MFU ファッションマーケティング研究会② 〜ファッションの気になるトピック〜

こんにちは。ApparelX事業部のカヤバです。

前回に引き続き、先日参加させていただいたMFUファッションマーケティング研究会に関してレポートしたいと思います。

前回は 第1部の2019にヒットした商品に関する話をレポートしました。

今回は第2部のファッショントレンドに関するお話をレポートしたいと思います。

イントロダクション〜WWDに関して〜

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今回講演していただいたのは、INFASパブリケーションの八木由希乃さんでした。INFASパブリケーションズは、業界新聞紙の「WWD JAPAN」や「WWDビューティー」を出版しています。あと少しマニアックなところですが、カルチャーマガジンの「STUDIO VOICE」もINFASパブリケーションズが出版しています。

WWD JAPANは、新聞記者からの転職者も比較的多いらしく、ファッション誌というよりも、ジャーナリズム的考え方を持っている方も多いらしく、公平・中立の立場からの意見が行き過ぎて、ブランドから出禁にされている記者さんもいるらしいです(笑)

そんなINFASパブリケーションズのWWD JAPANよりいらっしゃった八木さんからは、今年のファッションの流れを細かいアイテムやカラーのトレンドではなく、より大きなファッショントレンドの方向性として、主なトピックをご紹介いただきました。

トピック1 〜インクルージョン・ダイバーシティ〜

インクルージョンもダイバーシティも似た意味ですが、個々人の差異を尊重し互いに認め合うという事です。

例えば性差の問題。単に男、女という枠にとらわれない社会的性差を互いに認め合う事や、その様な性別に囚われない洋服の展開が注目されています。

例えば人種の問題。講演の中で紹介されていましたがフランスのネイルブランドであるNailmaticはヌードカラーの展開色が多く、また爪用ファウンデーションのマニキュアも肌の色に合わせて、3種類展開されており注目されています。

元々は、ネイルを自販機で販売するというスタートアップから始まったブランドの様ですが、その発想の柔軟性は、ファッションの流れにもしっかりとハマったようです。

インクルージョン・ダイバーシティーはそれだけで「みんな違ってみんな良い」というワイルドカード的なトピックなので、成功するためにはその様な社会変化に適応した強いメッセージの発信が必要ということでした。

確かに、何かを否定して自分をアピールする事ってある意味簡単かも知れませんが、「みんな違ってみんな良い」中で、自分の存在感を高めるのってすごい大変ですよね。とても考えさせられました。

トピック2 〜他業種参入〜

特にコスメ業界はこの流れが顕著に感じます。少し昔の例ですが、富士フィルムは、フィルム分野に使用していたコラーゲンの技術を応用して化粧品事業を展開しました。

講演での例は、青汁でおなじみのキューサイ。その原料となるケールの研究を活かし「スキンケールド」という化粧水を販売しているようです。

その化粧品部部門の売上は全体の半分近くに及ぶようで、会社のイメージがガラッと変わりました。

その他には、キューピーの卵殻膜の研究から生まれたヒアロワンというクリームやキャノンがプリント技術を活かし、ネイルシールプリントを展開しています。

キャノンのネイルプリントシールは、ラグビーワールドカップ会場でユニホームカラーを取り入れたシールが配布された影響もあり、話題になりました。

ファッションに限らず、この様な他業種参入というのは、すぐにできることでは有りませんし投資コストもかかります。自社の強みを常に意識し、幅広い分野にアンテナを張っていることが大事だなと思いました。

トピック3 〜新しい消費の流れ〜

フェムテック

女性特有の問題に関わるシステムアンドテクノロジーが盛り上がっているようで、2025年には、世界で5兆円の市場規模になると予想されています。

女性特有の問題というのは、なかなか公で話す雰囲気は依然として無いかも知れませんが、大丸梅田店では、女性の生活リズムに合わせた「ミチカケ」というゾーニングを行うなど、より女性に寄り添った商品郡やゾーニングを行い話題になっています。

サブスクリプション

動画配信や、アプリケーションの課金等が先行している印象ですが、アパレルでも注目度が高まっています。

ストライプインターナショナルの「メチャカリ」は洋服レンタルのサブスクリプションです。返却時にクリーニング不要というのは、レンタルの敷居が低くなりますよね。レンタルで使用したものは、自社がリユース商品として自社で販売しているようなので、顧客は、いつでも新品の服をレンタルできる様です。

引用元 https://www.fashionsnap.com/article/2019-11-22/kiteku-cecilmcbee/

セシルマクビーもレンタルサービスを本格始動しています。

利用客は、レンタルした商品の着用画像をSNSなどでアップします。その写真が売上につながれば、そのレンタルした利用客にお金が入る仕組みになっているようです。なかなかおもしろいですよね!

まとめ

最後までお読みいただきありがとうございました。

この様なファッション全体の流れや、社会的なトレンドというのをおさらいでき、社会の流れがわかって大変勉強になりました。