こんにちは!ApparelX NEWS編集部の木村です。
みなさんは接着芯を使用する中で、イレギュラーやトラブルが起きたことはありますか?
今回は「芯地のシミダシ」が起きた理由と対策について、実際にApparelXに寄せられたご相談をもとにご紹介します。
目次
お客様からいただいたご相談は次のような内容でした。
結論から言うと、R111・R222はシャツ生地などの薄地への使用にはあまり適していない、というのがメーカーの回答でした。黒ずみが発生するまでの流れは、次のように考えられます。
さらに、剣先などに樹脂が溜まることでも、同様に黒ずみにつながる場合があるそうです。剣先は生地や芯地が重なり、アイロンの熱や圧力がかかりやすい部分。剣先の黒ずみが特に濃く出やすくなります。
今回の現象は、芯地だけが原因というわけではありません。メーカーは、次のような複数の要因が重なって発生した可能性があると見ています。
つまり、「芯地と表地の相性」を事前に確かめておくことが、同様のトラブルを防ぐ一番の近道です。接着直後に問題が見えなくても、洗濯後に初めて表面化するのがこのトラブルのやっかいなところ。生産前の検証が欠かせません。
シャツ生地などの薄地に接着芯を使う場合、メーカーはXRシリーズのXR11・XR22・XR33を推奨しています。襟やカフスなど、シャツのパーツ用としてご検討ください。XR11~XR33に数字大きくなるほどソフトになります。
・XR11 シャツ・パーツ用 低伸度セミストレッチ芯地 ハードタイプ
・XR22 シャツ・パーツ用 低伸度セミストレッチ芯地 50D ミドルタイプ
・XR33 シャツ・パーツ用 低伸度セミストレッチ芯地 50D ソフトタイプ 30D

今回の事例のような薄手のシャツ生地ですと、ソフトめなXR22・XR33がおすすめです。
R111・R222も汎用性の高い芯地でもあり、高い接着強度があるポリアミド系ダブルドットを使用しているのがメリットでもあります。ですが、今回のシャツ向けのような薄地には樹脂量が多いために生地のわずかな織り目から樹脂が抜け出してしまったということです。使う生地の厚みや仕上がりのイメージに近いものに合わせて、芯地を選び分けることがポイントですね。
「この生地にこの芯地で大丈夫?」と不安なときは、サンプル作成前に接着試験で確かめるのが確実です。ApparelXでは、表地をA4サイズ以上の大きさでお送りいただければ、接着試験を実施できます!生地が弊社に到着後から3営業日程で発送もしておりますので、是非ご活用くださいませ。
そのほかの接着芯のトラブル事例や芯地は、以下の記事でもまとめています。
芯地は品番によって不織布の厚さやストレッチの度合いなどの他にも、ナイロン樹脂の粒の大小があり、この差が貼り合わせる生地との相性に関わってきます。芯地を見比べても、ぱっと見で何が違うの?と感じることもあるとは思いますが、適切な芯地選びをすることで、よりクオリティの高い製品に仕上げることができるのではないでしょうか。接着条件・生地・洗濯など、複数の要因が重なって起きるトラブルもありますので、不安なときはサンプル作成前に接着試験で検証することも視野に入れて頂ければと思います!
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学生時代には生地の染織について専攻後、販売などを経て、オークラ商事に2022年7月に入社。
天然繊維など質感のよいものが好きです。これからもどんどん紹介していきます!