ApparelX News編集部の山善です。
今回の記事は、洋服の付属の中でも主役級にもなれるし、影の立役者にもなることができるボタンに施せる加工についてどのようなものがあるかをお知らせします。形を完全にオリジナルで作るには金型が必要であったり、初期費用が大きくなりますが、定番品に対しての加工であれば、比較的初期費用を低く抑えられます。是非最後までお読みください。
最もコストが低く、出来る加工が染色です。
ポリエステルやナイロンなどの合成樹脂であれば、表地と同色などに簡単に染色することができます。ただし、天然素材であるナットボタンや、水牛ボタンや貝ボタンは染めることは難しいです。
それでもナットボタンは近い色からターゲットカラーへ少し染色できたり、貝ボタンはボタンのまわりに透明な樹脂をコーティングすることによって染色が可能になったり、様々な手法があります。ただ、水牛ボタンは脱色などで、色を抜くことはありますが、割れたりすることが多いため、大きなロスが出てしまいます。
もっとも主流なものは、温めたお湯の中に染料ととともに、ボタンを入れて、染色するものです。
色止めをするのですが、どうしても後染めのため、堅牢度は低いです。そのため表地同色であれば問題はありませんが、白生地に赤に染色したボタンをつけると、移染をしてしまいますので、配色使いの場合は染色は不適切です。
レーザー加工はロゴを入れる加工としては、最も小ロットで出来る加工です。
初期費用としては、10,000円程度のデータのセット費用がかかるのですが、1個あたり10円〜40円程度の加工賃によってボタンにロゴをレーザー刻印することが出来ます。
細かい文字で13mmぐらいまでのサイズで加工するとロゴ自体が小さいので、視認性は悪いです。
レーザーというと結構彫れると思われる方もいらっしゃいますが、思ったよりは深く彫れないのがレーザー加工です。またボタンはポリエステルなどであれば、彫っても同色なので、目立たせないけど、ロゴがあるというのがレーザー加工です。
目立たせたい場合は、スミ入れといって、彫った部分にインクを入れて、色を出すこともできます。
ボタンのサイズごとに台座に乗せて、レーザーを射出し彫刻します。
ABS素材のものは掘るというよりかは黒い跡がつく見た目になるので、他のポリエステルボタンとは異なりますので、注意が必要です。またユリア樹脂も水牛ボタンと違い、白っぽい跡がでるのが特徴です。
主に水牛ボタンに用いる加工で、独特な表情感が出る加工です。
焼き加工はブランドのロゴを出すという加工ではないですが、洋服のイメージを大きく左右する加工です。少しビンテージ感が出たり、前立に使うとボタンの印象が強く、こだわったものづくりという印象を持ちます。
焼き加工のイメージについては下記のブログを見ていただければと思います。
レーザー加工とは異なり、プリントでロゴをだす加工です。
インクをボタンに載せてロゴをだすので、力を入れて硬いもので擦ると剥げていってしまいます。ただ、発色性が良く、ボタンの再度に入れたり、ゴルフウェアなどではよく使われている傾向があります。
色は調色することも出来ますが、定番カラー外になるので、多少価格が上がりますが、レーザーと同様で少ないロットでも制作可能なので、ポップな感じに仕上げたい場合はプリント加工はおすすめです。
またボタンの大部分をプリントし、ロゴ部分だけを地の色で残すという方法もあり、凹凸の部分が変わります。色々なアイデアで工夫が出来るのがプリントの良さです。
定番のボタンに対して、マットにしたり、艶をだしたりする加工です。ボタンの種類は問わず、天然素材から樹脂ボタンも可能です。半ツヤや半ケシなどの調節もすることも可能です。お手元にターゲットがある場合は是非お渡しください。
小石のようなものと一緒にガシャに入れて回すことで、細かいキズがついてマットにしたり、すごく小さな砂のようなものと一緒に回すことで研磨され、ツヤをだしたりする技法です。
こちらもサンプルから可能で、形はすごいいいんだけど、マットな感じを探しているんだよ!という場合はおすすめです。
私が最も一つのボタンにかけた加工は次の通りです。
また上記は3色展開していて、納期も12月中旬ごろの依頼で1月上旬にほしいという依頼でしたが、なんとかクリアすることができました。
上記のようにボタンひとつとってもアイデア次第で色々な工夫をすることが可能です。是非お問い合わせいただければなと思います。
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ApparelX News編集長。
レディース・カジュアルブランドのデリバリ業務を経て、現在は、アパレル資材BtoBサイトApparelXの運営をしています。自分自身が分かりにくかったことや、役に立てる情報を発信していきます。