こんにちは。ApparelX事業部の橋口です。
今日は先日受講した、素材のセミナーで学んだことから、原料についてを抜粋してまとめてみました。
これは、セミナーで配られた原料です。
綿2種類、麻2種類、獣毛3種類、シルク1種類の8種類。
見た目だけでは分かりづらいかも知れませんが、どれが何か見分けられますか?
それぞれこういった形で見ることはほぼないですよね。
ひとつひとつ紹介していきます。
これが綿です。
両方同じ綿ですが、右側の原料のほうが光沢があり、左の原料は木くずのようなものが含まれているのが見えます。
触感も、右は柔らかく滑らか、左は毛羽立っていてふわふわとしています。
左側が最も多く供給されているコットンです。右側はインドのスビンというコットンで、現存する世界一のコットンと言われています。繊維の長さも異なり、長いほど紡いで糸にしたときの毛羽が少なくなり、ツヤのあるものに仕上がります。
このように同じ綿をとっても原料の質は様々で、生地や製品にした際にも違いが明らかになります。
着心地、製品の持ちなどに大きく関わってきます。
これが麻です。
他の原料と比べると繊維が固く太いです。
右側がリネン、左側がラミーです。
リネンはツヤがあってより繊維が硬く、ラミーもツヤがありますがリネンと比べると細く柔らかいです。ラミーは絹麻とも言われています。
リネンの原料は本来、亜麻色と呼ばれる薄い茶色のような色をしていますが、この原料は脱色したものです。
この3つが獣毛です。
右端がアルパカ、真ん中と左がウールです。
アルパカの毛はウールに比べると柔らかく滑らかです。
真ん中のウールは、よく使われるメリノ、左側はペレンデールです。
同じウールでも質感は全く違い、メリノは柔らかくふわふわしていて、ペレンデールは硬めでゴワゴワしています。
ふわふわとゴワゴワではふわふわのメリノの方が良いと思いがちですが、ペレンデールも用途によって向いている場合もあります。
たとえば、柔らかく滑らかなカーディガンは着ていて心地よいですが、硬めの厚いセーターはとても暖かいです。
ゴワゴワで硬い、というのは短所ではなく、そのおかげで暖かい生地ができます。
ツイードなどに用いられる原料はこの硬めのものだそうです。
最後に、これがシルクです。
光沢が段違いですよね。
繊維長も他と比べると長く、触感も柔らかく滑らかです。
いかがだったでしょうか。
実際にいろいろな原料を見比べる機会は多くありませんが、布地になってから見比べるよりもそれぞれの違いがわかりやすく、布地になってからの特徴に納得がいきます。
同じ綿やウールをとっても産地や育て方によって品質、価格が大きく変わることには驚きです。
社会で “サスティナブル” がキーワードとなっていますが、原料を知り、こだわりを持つ、というのもそのうちのひとつなのではないでしょうか。
アパレル資材調達にお困りの際は、是非ApparelXへ!