ApparelX News編集部のヤマヨシです。
最近サスティナブルな生地が欲しいという声が日に日に増して届いてきます。それはアパレル業界からもそうですし、ペット用、インテリアまで業界は横断しています。それだけ消費者側も意識が高まっているということではないでしょうか。
一言にサスティナブルといっても色々な見方がありますので、自分のブランドに合うものを選ぶというのが大事かと思いますので、色々な素材を紹介していきます。
サスティナブルという言葉は、他の似たような言葉であるエコやエシカルなどと異なり、持続可能性という日本語になります。持続可能な商品というのはどういったものなのでしょうか。
この言葉が世界的に使われる背景には環境汚染や資源の枯渇などでした。現在ではさらに進化しており、持続可能なビジネスになっていないとサスティナブルとは言えないと言った考えもあります。
例えば、下請けに安く作らせていて、下請けの人の生活が苦しいのはサスティナブルなのか?といった考えですね。ラナ・プラザ崩壊事故などがきっかけで多くの関係者が意識するようになったとも言われています。
ラナ・プラザ崩落事故(ダッカ近郊ビル崩落事故)は、2013年4月24日にバングラデシュの首都ダッカから北西約20kmにあるシャバール(サバール)で、8階建ての商業ビル「ラナ・プラザ」が崩落した事故を指す。死者1,127人、行方不明者約500人、負傷者2,500人以上が出たこの事故は、ファッション史上最悪の事故とも呼ばれている。
https://ideasforgood.jp/glossary/rana-plaza-collapse/
以前、フランスのプルミエールビジョンに行った際、バナナテックスというバナナの木から作った帆布を使ってバッグなどを作るメーカーさんの生地はメーター単価で5,000円以上でしたが、彼は「現地の人にしっかりと報酬を支払っているから高いんだ」と言ってました。
とはいえ、日本では消費者が購買するときには価格も大事なので、ブランドイメージと顧客の求めるものが一致する資材を使うのがベストかと思います。
次に様々な角度からご紹介します。
リサイクルポリエステルや、リサイクルナイロンなど、いわゆるペットボトルや、本来であれば捨てられていたものを再利用した素材になります。
こちらは技術が進んでおり、価格も同じ組織であればちょっと高い程度になっている感じがします。また、開発も進んでいて、多くのメーカーさんでこの生地を扱っています。
そのため、リサイクルポリエステル系であれば、多くのバリエーションの生地があるので、アイテム別に揃えることも可能だと思います。
また日本では「もったいない」という考えや昔からペットボトルを仕分けしてだしているのでリサイクルという言葉が浸透しているので、伝えられるメッセージも多くの人に伝わる素材かと思います。
下記のようなリサイクルポリエステルでありながらファッション性を兼ね揃えた生地もあります。
また、下記のようなオーガンジーにもリサイクルポリエステル素材のものが登場してきています。
リサイクル系は化学繊維だけではなく、実はコットンやウールなどのものもあります。これは紡績の過程でこぼれた原綿(落ち綿)やウールなどを集めて再度繊維にして生地にしています。こちらは本来であれば捨てていたはずなので、リサイクルという考え方ですね。
例えばイタリアのROMA社のブランド生地でもリサイクルコットンがあります。
リサイクルウールなんかだとまさに混ざっています!みたいなのもあります。
原料の使い方によってはいくら捨ててたものでも価格は跳ね上がりますし、通常より手間がかかるので割高になる場合もあります。
OEKO-TEX(エコテックス)という認証機関があります。
エコテックス®は、日本の安全基準をはるかに超える、
350種以上の有害物質を対象とした世界最高水準の安全な製品の証明をはじめ、生産にたずさわる人や環境への負荷にも配慮したサステナブルな工場の認証など、繊維ビジネスにおける、世界に通ずる安全の証です。一本の糸、一滴のインクから、製造工程、トレーサビリティまで。エコテックス®から、サステナブルな未来がはじまります。
https://oeko-tex-japan.com/about/
スイスのチューリッヒにある国際的な繊維の安全性を確認する機関です。現在では各副資材メーカーも認証をとった商品を展開しています。(実は日本の場合は、既存の生産方式でも申請すれば取得が可能なものが多くありました。)
MSK3000などはOEKO-TEX認証を取ることにより有害物質がないことを証明し、マスクにも安心して使えるというアピールができている商品です。
他にもオーガニックコットンが環境に優しいという点でサスティナブルという考え方もできますし、本革も食用の牛の革を使用しており、無駄がないという点ではサスティナブルとも言えます。現在は色々な考えが入り交じっており、人によっては「それはサスティナブルではない!」という方もいるかもしれません。しかし、顧客のニーズと合うかどうかが大事だと思いますので、合いそうであればこういった素材から次のアイテムを考えてみてはいかがでしょうか。
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ApparelX News編集長。
レディース・カジュアルブランドのデリバリ業務を経て、現在は、アパレル資材BtoBサイトApparelXの運営をしています。自分自身が分かりにくかったことや、役に立てる情報を発信していきます。