アパレル資材の情報がみつかる

店ネーム、織ネーム、ブランドネーム、ネームタグ、呼び方いろいろですが大事なアイテムです。

毎度お世話になっております。ApparelX News編集部の山佑です。

さて今回は、規模の大小問わず、様々なアパレル、テーラー、専門店などが展開するアイテムに付いている織ネーム(タイトルにもありますように、皆さんは何と呼びますか?)について書こうと思います。

代表的な形状や、大別すると3種類の織り方を一つ一つ特徴も交えてご説明させていただきます。また、最後に織ネームの歴史や産地のご紹介をさせていただきますので、どうぞ最後までお読みいただければ幸いです。

形状

1.テープタイプ: 画像のようにつながった状態で納品され、1着ごとにカットして使用するタイプ。コスト安。

2.エンドフォールドタイプ: 一番多く使用されている形状。1枚1枚に分かれているタイプ。左右の縫い代は7mm。

3. センターフォールドタイプ: 上記のエンドフォールドの真ん中(センター)で折られているタイプ。

織り方

1.テトロン平織り

平織りなので、細かなデザインに対応でき、色数も豊富なバリエーションからお選びいただけます。

また、下記の織りを含めた3種類の中で一番安価に作成できます。下記10数ページあるカラーサンプルの1枚です。

2.朱子織り

こちらはシャトル織機を使用して織るもので、朱子織の中でもタイプがありまして、上記の画像をご覧いただければと思いますが、

・トジ糸: ロゴやデザイン
・5枚裏: 5枚朱子に比べると少し割高
・綾: こちらも5枚朱子に比べると少し割高
・5枚朱子: 一番ポピュラーなタイプ

トジ糸を抜かした3つが、ベースカラーとなります。お好みの色と織りでお選びいただければと存じます。

下記が、これもカラーサンプルの一部でございますが、左が白糸をベースに、右が黒糸をベースにした同じ色展開です。(少し小さいですが、色番が同じなのが分かります) このように、白糸、黒糸がそれぞれ10ページにわたり、カラー展開されています。

また、上記の2種類(テトロン平織りと朱子織)はサイズ(巾)の規格があり、その中から選択していただくこととなります。

巾規格: 9㎜、12㎜、15㎜、18㎜、21㎜、24㎜、30㎜、36㎜、45㎜、51㎜、60㎜

3. レピア織り

レピア織りはその名の通り、レピア織機と言われる織機を使用したものになります。

その中でも、2タイプに分かれまして、「高密度」と「平」でして、

・高密度: 1cm四方に80回の打ち込みで、50デニールの細い糸の色展開
・平: 1cm四方に2~30回の打ち込みで、100デニールの糸の色展開となります。

なお、上記の説明でもお分かりのように、高密度が価格が高く、さらに全織タイプの中でも最高品質のものとなります。

上記がカラーサンプルで、朱子織り同様、左が白、右が黒をベースに使用したカラーです。なお、「3M」の部分が実際作成した時のお色になります。
こちらが、白糸、黒糸それぞれあと7ページ分ございます。

またこちらのレピア織りは、サイズ(巾)の規格はなく、フリーとなっております。

オーダーの流れ

1.デザインデータ入稿 *AIファイル(原寸大)に限ります。

2.上記の織りやお色の決定

3.御見積書作成(当社にて) *その際、100枚、300枚、500枚など複数の数量でお出しすることが出来ますので、アバウトで構いませんのでロットをお教えください。

4.生産数量が確定したら、型作成。 *初めてのご注文時だけ型代が別途掛かります。

5.加工。

6.納品。 *混雑状況によりますが、3~4週間の納期が目安となります。

歴史と産地

織マーク(織ネーム)の歴史は、明治の末期頃、高級洋品にロンドンから輸入された織マークが縫付けられていたのが発祥と言われています。
 日本でも兵庫県尼崎出身の寺岡兪太朗氏(明治19年生)が1台で同時に数巾を織る事ができる装置を織機に設置し、これを西陣の紋機と組み合わせてマークを織ることを考案し、織マークが製造され始めたのは明治44年頃だといわれています。
 また、北陸地方では、明治の中頃からリボンの生産が行われており、このリボン製造の経験を生かして、大正4年に丸岡町の角田広氏が寺岡氏の指導を受けて丸岡町に織マーク製造の技術を導入し、織マークの製造を始めたのが元祖だといわれています。
 なお、この時代に内田良作氏が紋テープ織機を改造して織マークを製造、奥谷嘉次太氏、武曽与三吉氏らも、京都の胡蝶ネーム製造所へ技術修得のため1~2年留学し、帰郷後、手織機で織マークの製造を始めている。
 このような経過を経て、大正7年頃から相次いで手織の織マーク工場ができた。その後昭和10年から13年頃までの間に手織機は全部力織機にかわり、福井県の細巾織物工場は大きく発展して、石川・桐生・足利・京都の産地をしのぐ大産地になった。
 さらに、昭和30年から34年頃には新規開業者も増え、既存業者の設備増設も盛んに行われたが、ここ数年、家内工業的零細企業は減少しつつあります。
 従来、織マークは商品の異なる品名表示にとどまっていたが、近年ファッションのひとつのアクセントとしての重要性が高まっています。

下記はそんな福井県にある織ネーム工場の織機画像になります。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

現在、世界規模で新型コロナウィルスの影響で、甚大なる被害を受けており、わが国日本でも緊急事態宣言が解除されたとは言え、まだまだ予断を許さない現状であり、織りネーム?それどころじゃないよ、と思われるかもしれません。

しかし、このコロナショックも必ずどこかで収束します。ピンチの対の言葉はチャンスであり、チャンスを掴めるのは、準備をしっかりと行った人たちではないでしょうか。コロナ収束後の明るい未来のために、このようなことを考えてみるのはいかがでしょうか。

ご不明点がございましたら、各営業担当又は株式会社ヤマモトの紳士部までご連絡ください。

【紳士部TEL】03-3254-1051

また、織ネームとは少し違いますが、ApparekXにて、品質表示(洗濯表示)の販売ページがございます。こちらも意外にどこに頼めばいいの?と困ってしまうアイテムではないでしょうか。ApparelXでは1枚からという最小ロットからご注文いただけます。ぜひご覧いただければ幸いです。

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