ファスナー発注入門編！YKKファスナーの工場生産と加工生産について

ApparelX NEWS 編集部の佐々木です！
今回はファスナー入門編！
YKKファスナーの生産方法について解説します

YKKファスナーの生産方法は2種類

①工場でつくる方法。
②加工してつくる方法

二種類あります。

ズバリ何が違うの？

単価と納期が変更、加工の場合一部仕様が変更になることがあります。

工場生産について

工場生産とは、文字通り工場で1から指定の長さとスライダー生産します。
ちょっと特殊なファスナー発注や、特殊な支持（テープの上耳、下耳の長さ指定など）をする事が出来ます。
量産の場合は工場生産でという方が多いです。

納期は？

納期が3〜4週間ほどかかります。
珍しいファスナーだと1ヶ月以上かかることもあり、
工場の混み具合によっては納期がさらにかかってしまう事もあります。

よく納期短縮できませんかと聞かれますが、工場ではスケジュールに則って作業が行われる為短縮できることは本当に稀です。
ほぼできないと思っておいた方がいいかと思います。

単価は？

1から決まった数だけ生産するので材料に無駄がありません。
そのため単価は比較的抑えられます。
コストを最小限に抑える為には納期に余裕を持って工場生産で発注したほうがいいですね。

ApparelXに記載の金額は工場生産の金額を記載しています。

番外：コード申請とは？

今まで工場生産の発注が入らなかったファスナーとスライダーの組み合わせの場合、
一度工場にコード申請をする必要があり、コード申請受理後に工場生産納期が初めて出ます。
コード申請の時間はこれも工場の混み具合によりますが、3日〜10日ほどかかります。

よほど珍しい組み合わせの場合、コード申請にブランド名、使用アイテム、使用用途などが申請に必要になる場合があります。

加工生産について（納期優先）

加工生産はメーカーに在庫があった長いファスナーから指定の長さに詰め加工する方法です。
サンプルなどは各社納期が厳しいので加工で対応される事が多いです。

納期は？

数本程度なら数日で加工可能です。
量が多い場合や混んでいる時は工場生産とさほど変わらない納期になってしまう事もあります。

単価は？

長いファスナーを短くし、手作業で加工しますので、
長いファスナー分の代金が追加でかかる為、工場生産より単価が高くなります。（加工代と呼んでいます）
使用した元のファスナーの長さによって上がる値段が変わる為、加工代はその都度変わります。

加工生産の場合の注意点

●指定の品番のファスナー在庫がない時は似寄り品番を提案。

メーカーはよく出る定番品番しか在庫していません。
たとえばエクセラやエバーブライトなどの品番は在庫がなく工場生産しか出来ません。
納期が無い場合、似寄りの品番で諦めるしかありません。
どうしてもその品番がいい場合は工場生産の納期を見越して発注ください。

●指定のテープカラーやスライダーが無い場合は似寄りを提案。

メーカーは在庫している定番品番の中でもテープカラーを絞って在庫しています。
YKKカラーカードを見てわかる通り、色数が膨大なので全部を在庫することは出来ません。
指定のテープカラーが無かった場合は近い色（似寄りの色）を提案します。

同じくスライダーもよく使用されるスライダーのみを在庫しているので、在庫が無いスライダーを希望の場合は在庫があるスライダーに変更になります。

●止め具が金属になる場合があります。

コイルファスナーなどを詰め加工した場合、上止めが工場生産の場合樹脂ですが、加工の場合は金属になります。
止め具について詳しく知りたいは過去記事【意外な落とし穴！！YKK樹脂ファスナー止め素材のお話し】をご確認ください！

まとめ

ＹＫＫファスナーの生産方法についてまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか？

ざっくりまとめると

工場生産のメリット

• 欲しいファスナーをオーダーできる
• コストがかからない

工場生産のデメリット

• 納期がかかる

加工生産のメリット

• 納期が短い

加工生産のデメリット

• 在庫が無い場合はテープカラーなど妥協しないといけない事がある
• コストが高い

といった感じかと思います。
欲しいファスナーを確実に欲しいとなると在庫が無い場合、納期がかなりかかりますので余裕をもって発注されるようにしてくださいね・・・！
また発注を失敗すると再手配に時間がかかりますので最終チェックをお忘れなく！

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佐々木

ApparelX NEWS 編集部
某手芸屋さんの店員だったり縫製工場にいたりしました。
現在はデリバリ業務を中心に行っています。
自分が知ったお役立ち情報や商品をたくさんシェアしていきます！！