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意外な落とし穴!!YKK樹脂ファスナー止め仕様(上止め・下止め)

レディース営業の渋佐です。
附属業界に入って誰もが経験する壁、その一つが加工による樹脂(コイル・ビスロン)ファスナー※1の止めだと思います。
樹脂ファスナーはYKKの工場生産品と在庫から長めを加工した場合では止めの素材が変わります。
これはファスナーの困った有る有るTOP5に入ると思います。

※1.YKKではビスロンと樹脂ファスナーを分けることがありますがここでは同義語としています。

1.そもそも止めとは?

止めとはファスナー上・下部に付いているスライダーを止めるためのパーツの事です。
これが無いとスライダーを上げ下げした際にスッポ抜けてしまいます。

また、上止めは一部の縫製仕様を除いて、止め・OPEN・逆開など基本全ての仕様に付いています。


逆に上止めの反対側に付いているのが下止めです。
これは止めファスナー特有のパーツでOPEN・逆開には使いません。

アウターの首元や、バッグ、ポケット、パンツの前立などに使用されることが多いです。

2. 金属上止めと樹脂上止めの違い

さて、ここからが本題です。
樹脂ファスナーはYKKの工場で生産される際は金属素材か、務歯と同じ色か、透明な樹脂素材など仕様によっては選ぶことが可能です。

ただ、在庫のファスナーを使用して長めから加工する場合、金属製の止め(シルバー色)しか選ぶこと出来ません。
下記それぞれの止めの見本写真です。

工場生産のみ対応可能

透明樹脂上止め

コイルファスナー 透明樹脂上止め(P-TOP)


同色樹脂上止め

コイルファスナー 同色樹脂上止め(IPOM)

同色上止(ビスロン)

ビスロン同色上止め(IPOM)

同色下止(ビスロン)

ビスロン同色下止め(IPOM)

加工時に使用するタイプ

金属(C5)上止め

コイルファスナー 金属上止め(カラー:C5)

この様にいくつかの種類があります。
なぜ、長めから加工の場合、金属止めになるか?
理由は単純で樹脂製の止めを付けられないからです。
樹脂製の止めはYKKの工場で生産過程でしか付けられないのでサンプルや急ぎの際は自動的に金属止めになるのです。
ちなみに金属上止めは色物の展開が無いので通常シルバーが付きます。

なので、サンプルを量産からの先上げで行う場合や、在庫であったファスナーを加工して使う場合は注意が必要です。

3.ファスナーの種類別止め対応品

先程、「YKK工場で生産される際は止めの素材選べる。」と言いましたが、何でもかんでも選べる訳ではなく、サイズやファスナーの種類によって変わります。
下記にその分類を記載しました。

1.コイルファスナー


・コイルファスナー止め全般
基本的にシルバーの金属止め(カラー:C5)。透明(P-TOP) or 同色樹脂止め(IPOM)は指示が必要。

・3コイル
止め-基本は金属止、透明(P-TOP) or 同色樹脂止め(IPOM)は指示が必要。
OPEN・逆開-基本は同色樹脂止め(IPOM)

・45コイル
OPEN-基本は透明(P-TOP)、同色樹脂止め(IPOM)は指示が必要。

・8コイル・10コイル
金属止めのみ展開


2.ビスロンファスナー

・ビスロンファスナー止め全般
上止めは基本的に同色樹脂止め(IPOM)、下止めは同色のH足(金属)同色樹
脂止め(IPOM)は指示が必要。

・ビスロンファスナーOPEN・逆開全般
上止めは基本的に同色樹脂止め(IPOM)

まとめ

いかがでしたでしょうか?
たかが、ファスナーの止めですが製品に付くと意外に気になるものです。
YKKでの工場生産は発注から納品まで時間がかかるので、ファスナーが届いて
「イメージと違った!」ということを防ぐためお役立ていただければと思います。

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