DuPont社が開発、1938年に発表したポリアミド繊維です。開発当時は、「石炭と空気と水から作られた、蜘蛛の糸より細く、絹よりも美しく、鋼鉄よりも強い」と評されました。
ナイロンは絹を模して開発された繊維でもあり、より絹に近い風合いやしなやかさを追求するため、これまでに断面をL字型にするなどの工夫も多く行われてきました。
軽さ(繊維の中では最高クラスの軽さを誇ります)
摩擦に強く、弾力性に富み、シワになりにくい。折曲げにも強いですが、一度折れるとアイロンでは戻すことが難しいですね。
耐熱性に優れます。(融点を超えない限り……ですが)
乾くのが早い。(ですが、吸水性や吸湿性がないので、天然繊維に比べて発汗時にベタつくこともあります。静電気も発生しやすいです。)
薬品や油、虫、カビに強い。
染色しやすく、カラーバリエーションに富んだ品番が多いです。ファスナーもナイロン製で、582色のYKKグローバルカラーに対応できるのはナイロンだからこそ。
ナイロンには、ナイロン4、ナイロン6、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン46、ナイロン66、ナイロン610など、いろいろな化学組成がありますが、
衣料用に生産されているナイロンは「ナイロン66」と「ナイロン6」。
ナイロン6は日本、ナイロン66はアメリカで主に生産されています。
かつて DuPont社 が製造した「ナイロン66」のサンプルを手に入れた東レが、 DuPont社の特許に抵触することを避けて独自で開発したのが「ナイロン6」。
どちらも性質は似ていますが、それぞれ特徴があります。
特性 | ナイロン6 | ナイロン66 |
融点 | 約220°C | 約260°C |
吸水率 | ◯ | △ |
引張強度 | ◯ | ◎ |
剛性 | ◯ | ◎ |
靭性(衝撃吸収性) | ◎ | ◯ |
ナイロン6は比較的構造が単純なため製造がしやすく、コスト面で採用されやすい傾向があります。
ナイロン66はナイロン6よりも融点が高く、耐熱性や強度に優れています。
しかしナイロン6のほうが柔軟性に優れるため加工しやすいです。
耐水性に優れ、防汚機能を備えた透け感のある素材で、滑らかな触り心地とスポーティーで発色の良いカラーが魅力です。
上質なナチュラル感とハリコシの強い風合いや軽さが特徴のアウター用素材です。
ナイロンの糸の太さはデニール(D、denier)という単位で表記されます。
9000メートルで1グラム=1デニール。
長さ9000メートルの糸が400グラムの場合は400デニールです。数値が大きいほど重量と強度も比例します。
ApparelXに掲載のあるナイロン生地を、デニール別でご紹介いたします。
110D | 207PVC ナイロン110ツイルPVC |
210D | 201 210 ナイロンオックス AC |
420D | A-4400 420D ナイロンオックス |
420D | N420 富士金梅 420dナイロンオックス AC |
1680D | TP002 CORDURA ballistic 1680d PVC |
2520D | TP003 BALLISTER NYLON |
バリスティックナイロンって?
通常のナイロンの約4~5倍の約1680~2100Dという厚さの強度と耐久性に極振りしたナイロン。ApparelXには、最強の2520Dの生地も取り扱いがございます。
ナイロンとひとくちに言っても、デニール数だけでなく分子構造自体が違うものもあるんですね。
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百貨店のド真ん中にあったお直し屋から野に放たれ資材卸に転職してきた、ミシン踏むより資材見てるのが好きなタイプの人間。首振りネオバをシャカシャカするのが趣味。