ApparelX News編集部のヤマヨシです。
今回は前回の記事に続き、表地メーカーの中でもレディース中心、メンズ中心、バッグ中心に扱っているメーカーを紹介していきます。
それぞれの会社に扱っている生地が異なり、特徴的です。この1社で全て完結ということはないかと思いますが、各社尖った特徴があるので、特定のアイテムなどではとても頼りになるパートナーとなり得ると思います。
総合系や素材特化系、産地特化系のメーカーは下の記事も是非見てください。
カジュアルの世界をメンズやレディースなどという性で分けるのは既に時代遅れかもしれません。
ただ生地の肉感や、組織などレディース・カジュアル、ドレスなどで使用される生地が多い会社を紹介します。
URL : http://www.komon-koubou.com/
所在地 : 大阪市中央区南本町2丁目6-12 サンマリオンタワー 13階
売上高 : 74,7億円
宇仁繊維さんは花柄やレース、デシンやチュールなどを1品番に対して豊富な色展開で取扱をしています。トレンドカラーをしっかりと生地に落とし込み、毎年新色を発表しています。また昨年のコロナでも、ステイホームに合わせたリラックス(ストレッチや、ドレープ感)のあるものを取り扱うなど、トレンドを意識した商品づくりをしています。布帛、ニット両方とも扱っており、レディースを扱っているブランドさんは必見ではないでしょうか。
また、プリーツ加工なども扱っているので、試してみてはいかがでしょうか。
URL : http://www.sunoda.co.jp/
所在地 : 大阪市中央区本町2-1-6
売上高 : 136億円
インテリア用の生地も扱っていますが、アパレル向けでは、オーガンジーをメインに扱っています。オーガンジーの取扱量・品番数では日本一だと思います。オーガンジーだけでなく、チュールなどの透けている素材がこれでもかってほど扱っています。最近では2021年の東京オリンピックの開会式でMISIAさんがお召になられていたドレスにはサンコロナ小田さんの生地が使われておりました。
ドレスやフォーマル、カジュアルと今で様々な形で透け素材が使われています。使うかも!というブランドさんは是非チェックしてみてください。
肉感がそれなりにある生地を取り扱っている生地メーカーを紹介します。目付もそれなりに重いので、メンズ向けの生地を豊富に扱っているといえます。
URL :https://www.cosmo-tex.co.jp/
所在地 :大阪市中央区博労町4丁目2番15号
売上高 :33億円(2019年度)
コスモテキスタイルというと、小売の手芸屋さんで扱われているファンシーな花柄の生地を思い浮かべる人もいるかと思います。しかし、コスモテキスタイルは手芸用生地の課と、アパレル向けの課に分かれており、全く異なる生地を扱っています。
アパレル向けの生地では、天然素材を中心にアウターやボトム向けなどのしっかりとした生地を得意としています。個人的には、メンズカジュアルでボトムやアウターの要素で問い合わせをいただいたら必ず紹介する生地メーカーです。またショールームでは、大きめの生地をハンガーから吊って洋服のように見える展示をしているので、ドレープ感などを確認することができるため、サンプル帳と作ってみた製品のイメージの差が少ないと思います。
メンズ・アウター・ボトムなどにピンとくるブランドさんは是非チェックしてみてください。
URL :https://www.styletex.co.jp/
所在地 : 東京都中央区日本橋大伝馬町1-10
売上高 :非公開
スタイルテックスは自社で製織工場と染色加工場を持つ、主にコート向けの生地を扱う生地メーカーです。自社の生地を使ったコートの販売などもしており、平成24年創立で比較的新しいにもかかわらず存在感を示しています。
定番として扱っている生地品番数は少ないものの、他にはないほどの高密度の生地を作っています。単価も高めなため、扱っているコートの単価が10万円以上のブランドが使う生地だと言えます。またその価値がある風合いと機能(撥水)になります。もちろん自社工場があるため、ロットはかかるものの別注での製作も可能です。
しっかりとしたコートを作りたいブランドさんにはおすすめの生地メーカーです。
バッグとアパレルの境界線もなくなりつつありますが、バッグ向けの生地は厚みがしっかりとしていたり、防水や撥水などの機能が強かったりします。またデメリットとしては堅牢度をあまりバッグは気にしないことが多いので、低いことが多いです。ただ、アイテムの一つとしてや、ノベルティとしてバッグを作る際には強いパートナーとなりえます。
URL :http://www.textile-senda.com/
所在地 : 東京都台東区寿1-1-1
売上高 : 23億円(2013年度)
バッグにまつわる生地を豊富に扱っています。表地用も裏地用もあり、バリエーションが豊富です。またPVC加工などの裏にラミネートする加工をいくつかできるので、生活防水レベルの生地をワンストップで手配することができます。また、生地が厚いということもあり、畳んでしまうとシワがとれなくなるなどがあるため、たとえ1mのカットであれ紙管に巻いた状態で納品されます。サスティナブル素材もユニークで、たまねぎの外皮を用いた天然由来の染色をしている生地などがあります。
本皮などはありませんが、その他のバッグや雑貨などを作るブランドさんには心強い味方です。
URL :https://fujikinbai.com/
所在地 : 大阪市中央区粉川町5-18
売上高 : 非公開
川島商事が手掛ける帆布ブランドの富士金梅は、帆布をメインにバッグ用の生地をメインに扱っています。最近ではアウトドアなどの人気の高さから、ターポリン生地などがテントに使われているようです。そして、帆布というとただ厚い生地と思われるかもしれませんが、撥水や帯電防止や抗ウイルス加工などさまざまな機能性生地を取り扱っています。かなりハードな生地もあるので、トートバッグなどにもぴったりな生地が見つかります。
帆布でバッグ作りたいと思ったらまずは富士金梅をチェックしたほうがよいですね。
様々なメーカーを紹介させていただきましたが、実はもっと多くのメーカーがあります。その多くのメーカー全てと年間◯◯円以上の安定した取引をすることはなかなか難しいので、多くの取引先をもつ私達のような卸もお役に立てるかと思いますので、なにかお探しの生地があれば、色んなメーカーの生地を提案いたしますので、是非お問い合わせください。
ApparelX News編集長。
レディース・カジュアルブランドのデリバリ業務を経て、現在は、アパレル資材BtoBサイトApparelXの運営をしています。自分自身が分かりにくかったことや、役に立てる情報を発信していきます。