ApparelX News編集部のヤマヨシです。
今回は表地メーカーの特徴や、どのような生地を扱っているかを書いていきます。それぞれに特徴がありますので、どこの会社が生地が自社のブランドの方向性と合っているかを確認していただけるように書いています。
また、メーカーといっても実際に作っているわけではなく自社リスク(在庫)している会社という位置づけで解説していきます。今回は総合系・素材特化系・産地特化系の3つで、次回はレディース系、メンズ系、バッグ系という軸で紹介していきます。
布帛、ニット、天然素材、合繊など多岐にわたる生地を取り扱う総合生地メーカーです。
URL : https://www.takisada-nagoya.jp/
所在地 : 愛知県名古屋市中区錦 2-13-19
売上高 : 465億円
日本代表する繊維商社の1つで150年以上の歴史を持つ瀧定名古屋の生地部門は、紳士服地部門と、婦人服地部門に分かれています。また、その部門内でもインポート物やフォーマル向けなどの製品カテゴリごとに課が分かれており、各課ごとに取引をしていく形になります。ただし、取引を直接するにはある程度の年間仕入金額が必要とされるため、生地問屋を経由して手配する必要があります。
在庫している品番数も多く、価格は後に紹介するメーカーより高めで、ブランド生地やトレンド性の高い生地が多いのも魅力の一つです。特にメンズでは
などの有名ブランド生地で機能性の高い生地が取扱多数あります。
ショールームは東京にはありませんが、展示会をシーズンごとに開催されているので、そこで実物の生地を触って確かめることができます。
個人的には、紳士服地部からの仕入がメインのため、紳士服地部の話しかできませんが、ある程度の上代で販売できるアイテムであれば、ベストマッチするかと思います。高品質な生地をお探しの方は是非チェックしてみてください。
URL : https://www.vancet.net/
所在地 : 大阪市中央区平野町2-1-2
売上高 : 90億円
汎用性の高い資材向けの生地・雑貨向けの生地から、トレンドのある生地までを幅広く扱うVANCETは、システムで在庫をしっかりと管理しており、小ロット、クイックデリバリーに長けています。布帛・ニット、無地・柄物など何でも揃うので、とりあえず探しものがある場合はVANCETさんを頼っています。
また、しっかりと在庫してから販売をスタートするため、あまり見本反のみで、量産はないということは起きません。しかしながら、定番生地が主力のため、デザイン力で、平凡な服にも、おしゃれな服にも変わる生地が多いです。
またハイブランドでも部分使いや裏地使い、小物に使われていることもあり、まずはVANCETを押さえておいて損は無いですね。
URL : https://www.sunwell.jp/
所在地 : 大阪市中央区平野町2-1-10
売上高 : 98億円
顧客に合わせた別注企画も当然やっていますが、定番生地を在庫してサンウェルネットを作り、在庫品の卸売販売を最初にした会社です。上述した双日ファッションさんと比べられることも多い会社ですが、オーガニックコットンの生地や、カラー展開などよりトレンド性の高いラインナップをしています。
また通常カット品(20mまで)だと、どこの会社も畳みで送られてきますが、依頼をして手数料を払えば紙管に巻いてくれるのも良いポイントです。
ファッション性が高い生地が良い!そして単価もほどほどに!そんなブランドさんはサンウェルは必ずチェックした方が良いです。
総合系に近いものの、素材などを特化して在庫しているため、ハマれば強いメーカーです。
URL : https://masuda-tx-ap.co.jp/
所在地 : 名古屋市中区丸の内1-8-12
売上高 : 79億円
マスダといえば、合繊。多くのアパレル業界で働く人にとっては合言葉のようなものです。また全国に9支店も営業拠点を持っており、合繊主体の生地メーカーとしては最多になります。そのため様々な情報を持っているため、マスダの自社リスクではない商品も取り寄せすることが可能なため、スポーツ、カジュアル、ユニフォームなどの取扱があるブランドさんはマストチェックです。
品名もなかなか特徴的で「ゴマルのイッチョンチョン」や「ミスター介護士」などひと目でわかるような品名付は、仕事の合間に笑いを入れてくれます。
URL : https://www.shibaya.co.jp/
所在地 : 大阪市中央区備後町3-3-3 サンビル備後町
売上高 : 23億円
主に天然素材の布帛を主として取扱中堅の生地メーカーです。ただの無地の生地というよりは、天日干しやワッシャー加工といったひと手間加えた生地を多く扱っています。メインは若い女性向けの洋服のための生地が得意ですが、クールマックスやコーデュラなどの機能性・ブランド生地も多く扱っており、レディースだけだと思っていると少し損をするかもしれません。
また、新型コロナウイルスの影響でマスク不足に陥った2020年初夏にダブルガーゼを大量に仕入れし販売したり、抗ウイルス加工生地が流行れば、抗ウイルス加工生地を仕込んだりと、需要に対してクイックに動くことができるとこも魅力です。
ターゲットが10代、20代のレディースはもちろんのこと、綿素材・麻素材などの天然素材を取り扱っているブランドさんは要チェックです。
産地の生地の取りまとめをしていたり、自社工場で作っている産地ならではの生地を多く在庫しているメーカーです。
URL : https://www.ueyama.net/
所在地 : 大阪府守口市大宮通 4-1-16
売上高 : 非公開
「播州織」の一番の特徴は、糸を先に染め、染め上った糸で柄を織る「先染織物」という手法を用いることです。国内先染織物の70パーセント以上のシェアを占めており、その独特の製法により、自然な風合い、豊かな色彩、素晴らしい肌触りの生地に仕上がり、シャツやハンカチ、テーブルクロスなど様々な製品に加工されています。私たちの普段の暮らしの中で「播州織」製品は身近にあるのです。
西脇市公式ホームページ
播州織のシャツ地などがメインで、先染めということで、チェックやストライプなど柄物が多く、定番的なものからトレンド性の高いものまで広く扱っています。国内の高品質な生地ということもあり、高めのブランドにも使われており、シャツものを扱う場合は要チェックですね!
URL : https://www.sasakisellm.co.jp/
所在地 : 一宮市せんい2丁目9番16号
売上高 : 非公開
尾州といえばウールですよね。ササキセルムは尾州マークを取得している生地を取り扱いつつ、様々な産地と協業し、機能性生地の取扱も多いです。特にレディース・メンズ問わずウーリーでストレッチがかかるものは可縫製においてもハンドリングしやすいものになっています。ストレッチがあり、きれいな生地が多いので、オトナ向けの洋服を作っている場合は要チェックです。とくにこれからの在宅の洋服の需要などでストレッチや他の機能性生地は見過ごせないと思います。
URL : https://www.ducktex.co.jp/
所在地 : 広島県福山市神辺町川南334-3
売上高 : 6.7億円
デニムの生地というと、岡山が一番最初に頭に浮かぶ方も多いと思いますが、実は広島県福山市が国内のシェアで7割を保有しています。ダックテキスタイルは備後・備中地区の生地メーカーを中心にデニム生地を多く扱っています。むしろデニムのみです。また、バイオウォッシュなどの加工もワンストップで引き受けてくれるため、手配も簡単です。また、デニムというとパンツやブルゾンだけかと思われるかもしれませんが、ダブルガーゼデニムなどを作ったりと、今までのデニムの捉え方を変えてくれること間違いありません。
デニムを取扱している方は要チェックです。
もちろんここに書いた生地メーカー以外にも数多くの生地メーカーがあります。様々な生地メーカーと取引することは大変ですので、色んな所の生地をその時々で使いたいというメーカー様は、問屋さんのような機能を持つ資材商社と取り組まれるのも一つの手だと思います。私どもはアパレルメーカーさん向けに資材調達をもっと楽にするために今後も進化していきますので、是非ApparelXを要チェックしてください。
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ApparelX News編集長。
レディース・カジュアルブランドのデリバリ業務を経て、現在は、アパレル資材BtoBサイトApparelXの運営をしています。自分自身が分かりにくかったことや、役に立てる情報を発信していきます。