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生地を手配したら途中で切れてしまっていた。中切れの話。

ApparelX News編集部のヤマヨシです。

生地を手配するときの、よくあるトラブルの中切れについて解説します。なぜ起こるのか、そして困らないようにするためにはどうするのかもお伝えします。

中切れとは

中切れとは、注文をかけたメーター数に対して、途中で切られている状態のことです。例えば10m注文したときに7m+3mの状態になっていたりすることです。

中切れが発生すると生地屋さんでも裏地でも芯地でも基本的には多少多めに切るのが業界の慣習になっています。よく聞くのが0.2m増しで切ってくれる感じです。

ただサンプルで、要尺が2.4mで5m発注して、4mと1mで中切れが発生してしまったら、うまく取らないと必要分取れなそうですし、形によっては無駄がでてしまって、再度3m手配しないといけなくなってしまいます。

現状この再手配のコスト負担については、原則注文者負担になっています。

もちろん生地メーカーによっては事前に「これ中切れがあるんだけど大丈夫?」と聞いてくれるところもありますが、ほとんどが多め出して終わりです。

これは次に解説する原因が理由でオペレーション的に伝えない理由だと考えられます。


中切れの原因

なぜ中切れがおきるかというと、基本的には生地屋さんはカット反と原反在庫を別の倉庫で持っていることがあったり、同じ倉庫でも管理の方法が違ったりといろんな理由で、カット反を1つと原反を複数反在庫しています。

カット反はなくなれば、原反在庫から物理的に倉庫を移動してきたり、データ上の在庫を移動して、補充をします。

仮に5mのカットの注文が入ったときに、カット反は3m残っていた場合に、中切れなしで手配しようとすると、原反を1反持ってきて、そこからカットして残りが、45mと5mの2巻になります。

大体が紙管に巻かれているので、カット反倉庫を圧迫していきます。

そのため、上記の例の場合だと、3m+2m+0.2mなどで手配されることが業界の慣習とされています。


中切れへの対策は?

とはいえ、中切れは嫌ですよね。その対策を下記にて解説します。

私が考える対策は2つです。

1つ目は要尺を伝えること。

2つ目は、ロスを含めて手配すること。

1つ目の要尺を伝えることというのは、ただ、注文するときに備考として「8m 中切れなし!」と書くだけでは、相手も流れ作業で仕事をしているので、漏れたりもします。そしてちょっと不親切ですし、自己中心的な感じもします。そのため、しっかりと中切れNGな理由を伝えた方がいいと思います。

例えば「バイアステープに加工するため中切れNGで!」と書いてあれば、中切れ無しを求めている理由もわかるので、そのように手配できます。

また、「8m手配お願い 要尺2.5m」と書いてあれば、1着あたりの要尺がわかっているので、5m+3mだったら大丈夫だなと考えることも出来ます。

2つ目のロスを含めて手配すること。これが一番シンプルで、自分のコントロールの中で完結します。(相手がどんなことしても生産管理できるということ)

2.1m必要であれば、3mで手配するとか、2.9mのときも3.5mや4mで手配するなど、多めに発注していれば完全にコントロールすることが出来ます。


結局は相互理解?

しかしながら、多くの人が上記の1つ目の対策をしてしまうと、少量のカット反が余っていき、在庫を圧迫したり、オペレーションが複雑になったりして、そのコストが生地代に跳ね返ったり、カット代の値上がりなどで結局みんなが困ってしまいます。

個人的に重要なのは、お互いの立場をしっかりと尊重しながら、対応していくことが重要だと思います。それぞれがものづくりに関わる同じ業界の人間なので仲間という意識があると仕事も捗るなと感じています。


まとめ

商品の紹介というわけではありませんでしたが、生地手配をこれからする人もベテランの方も極力手配ミスや、こういった中切れで納期が遅れてしまったり、トラブルになることを避けてほしいという思いで書かせていただきました。

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