アパレル資材の情報がみつかる

天然染めの魅力!味わい深い墨染生地

ApparelX News編集部の木村です。

みなさん『墨染め』についてご存知でしょうか?

天然素材や天然染料が年々高騰してはおりますが、それでもこの生地を使いたい!と思っていただけるように今回は墨染生地の魅力についてご紹介していきたいと思います。

墨染めとは?

墨染とはその名の通り『墨』で染めることです。

一番の魅力はなんといっても独特の風合いです。

墨染めの衣類やアイテムは、使い込むほどに経年変化を楽しめます。最初は深い黒でも、徐々に色が柔らかく変化していきます。長く使うことで 味わい深くなり、自分だけの味わいが出てくるのも魅力です。

最近はサステナブルの意識が高まってますが、墨染めは天然素材を使っているため化学染料に比べて、環境負荷が少ないのも嬉しいポイントです。

ちなみに… “墨”と”炭”の違いって?

  • 用途: 書道や絵画、染色(墨染め)に使用される。特に文字や絵を描くために使われる。
  • 製法: 松などの木材や植物性の油を燃やしてできた煤(すす)を集め、それに膠(にかわ)などの接着剤を混ぜて固めたものです。これを水に溶かして使います。
  • 特徴: 墨は黒色の発色が良く、濃淡が自在に調整できるため、芸術作品や文字に深みを持たせるために用いられます。

  • 用途: 主に燃料として使われる物を指します。バーベキューや暖房など、熱を発生させる目的で使われます。
  • 製法: 木材や竹を不完全燃焼させて炭化させることで作られます。酸素を極力遮断して熱を加えることで、炭素を主成分とする固形物が残ります。
  • 特徴: 炭は軽く、火をつけると長時間燃え続けます。燃焼の際に高い熱量を発生させるため、熱源として非常に優れています。

墨は芸術や染色のために加工されたもので、黒い色を表現するために使用。
炭は燃料として使われるもので、主に熱を生み出すために用いられます。
それぞれの成分は類似していますが、用途と製法の違いが大きな特徴ですね。

おすすめ生地紹介

ApparelXに掲載している墨染生地を紹介します!
天然繊維を得意とする〈小原屋繊維〉〈古山〉の生地からピックしてみました。

OWL723713 40/1リネン平織り 反応染め+墨染めオーバーダイ

国内で織り上げた40/1のリネン100%の生地を反応染めで染色後、生地に味のあるムラ感や表情感を出すために敢えて染色した生地に日本古来の墨染めを施すことにより、色に墨の深みが入り、ランダムなシワ感を出し独特な表情感のある一手間加えた生地に仕上げました。

こちらはそれぞれの生地を染色後、後加工として墨染めをしています。もともと糸に入った色に重ねて墨が入るので奥行きのある風合いになりますね。

OWD25193 40/1 JAPAN LINEN 墨染め

染料に墨を使用し、生地に味のあるムラ感を出した染色加工をしております。
余分な力をかけずに仕上げているため、ランダムなシワ感とドライタッチな風合いを感じられる生地となっております。

リネン100%の生地のためどうしてもネップができてしまいます。ですがこの点在しているネップに墨が入り、天然素材らしいより自然なムラ感が出るのではないかなと思います。

OWD25194 40/1 JAPAN LINEN Twill 墨染め

染料に墨を使用し、生地に味のあるムラ感を出しております。
生地に余分な力をかけずに仕上げているため、ランダムなシワ感とドライタッチな風合いを感じられる生地です。

墨染を使用することで色味が単調になりすぎず、落ち着きのある風合いになりますね。個人的に質の良い生地は、素材を活かしたシンプルなセットアップなどが映えそうだなと思います。

OWD25197 40/1 JAPAN LINEN HERRINGBONE 墨染め

染料に墨を使用し、生地に味のあるムラ感を出しております。
生地に余分な力をかけずに仕上げているため、ランダムなシワ感とドライタッチな風合いを感じられる生地です。

ヘリンボーンの織り目にムラ感が足されることでより動きのある印象になりますね。個人的に質の良い生地は、素材を活かしたシンプルなセットアップなどが映えそうだなと思います。

OWD25310 Cotton Linen Ramie キャンバス 墨染加工

コットン、リネン、ラミーの3種類の天然繊維をブレンドした糸を使用して織り上げた生地に染色染料に墨を使用し、生地に味のあるムラ感を出しております。
生地に余分な力をかけずに仕上げているため、ランダムなシワ感とドライタッチな風合いを感じられる生地です。

種類の異なる天然繊維を複数組合わせることで、それぞれの繊維によって墨の入り具合が変わり、より立体感のある染め上がりの生地になりますね。

HK1000BW夜のインドマドラス 墨汁コーティング ワンウォッシュ

HK1000 マドラスチェック を墨で両面コーティングした後に洗いをかけた生地です。

インド南東部マドラス(現チェンナイ)で 紡績、糸染、製織まで一貫した生産管理で作られた伝統的な先染め生地をベースに染めています。

インド綿特有のソフトな風合いと墨染の独特なタッチが使い込む程に味の出るフェード感がでてくる生地です。

マドラスチェックは個人的にハツラツとした元気な女の子が着ていそうな柄/配色のイメージがあるのですが、墨黒が重なることでだいぶ印象が変わり落ち着いた雰囲気になりますね。

せっかくのカラフルな生地がもったいない!と感じる方もいるかもしれませんが、発色の良い柄物だからこそ、墨染をしても浮き出る模様や経年変化をより楽しめるのではないかな、と思います。

まとめ

いかがでしたでしょうか?今回は墨染生地のご紹介でした。

個人的な話ですが大学時代に草木染などの天然素材/天然染料をメインとした染織を学んでいたので懐かしい気持ちになりました。

今後は柿渋や紅花、その他の草木染めについても紹介できればと思います。

アパレル資材をお探しならアパレル資材BtoBサイトApparelXへ!

墨染めの生地をお探しの方はApparelX 墨染の検索ページへ!

大ロットでのご注文をご検討している、又は法人担当からの連絡をご希望されるお客様はオークラ商事問い合わせページまで!

フッター オークラ問い合わせフッター