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貝ボタンについて徹底解説します!

ApparelX NEWS 編集部の佐々木です!

はやいもので2024年ですね。本年もよろしくお願いいたします。
私は年末年始は高熱で寝込んだので年越しした感は全くありません。しんどかったです。
これが本厄の力か・・・。

気を取り直して。新年一発目の今回は貝ボタンついて、メーカー、貝の種類や色、加工、注意点など徹底解説していきます!

貝ボタンについて

貝ボタンといえば、シャツやブラウスなどに使われる17型をはじめ、高級な天然ボタンとして知られるボタンです。
ポリエステルに比べ、天然素材ゆえに価格が高い面はありますが、独特な輝きは唯一無二です。
貝ボタンは主にスーツのジャケットやワイシャツ、ブラウスなどに使われています。
ワイシャツなどには小さめのサイズの10mmや11.5mmが多く使われています。

加工については各貝からボタンの形を抜いて、削り出して制作します。

主要貝ボタン取り扱いメーカー

阪本才治商店

昭和36年、貝釦の産地、奈良県川西町で創業。
当時から、伝統的な釦づくりはもちろんのこと、常に時代のニーズを取り入れたデザイン性の高い釦を生産。 主に高級婦人服や服につけるアクセサリーに使われる釦などを中心に、男性用の高級スーツ、ドレスシャツと、そのニーズは幅広く、上品で深みのある光沢、滑らかな質感を醸しだす阪本才治商店の天然貝釦は、アパレル関係者からの注目を集めています。

IRIS(アイリス)

ボタン、アクセサリーパーツなど数多いアイテムを取り扱っています。
染色用のコーティング済ボタンの取り扱いもあります。

株式会社トモイ

貝ボタン専門メーカーです
大正3年(1914年)以来、高瀬貝・黒蝶貝・白蝶貝・茶蝶貝・アワビ・メキシコアワビ・アコヤ・淡水貝・トレンディーシェル(ターバンシェル)など、様々なタイプの貝ボタンやアクセサリーを生産しています。

高瀬貝(タカセ)

トモイサンプル帳より引用

高瀬は高瀬貝という巻貝を原料にしています。
通常高瀬貝ボタンというと生成り色の釦を指しますが、本来の色とは違い漂白された色です。
ボタンの裏には赤や緑の柄が入っています。これは貝の外側の柄がボタンの裏の柄になっている為です。
また、高瀬貝は沖縄では食用にもなっている貝なので捕獲量も多く取れるため安価になっています。
食用だったのは初めて知りました。ちょっと食べてみたいですね。

高瀬貝の色の種類~加工により色が沢山できます!~

●高瀬ベージュ

高瀬貝の元々の色を残した物です。ミルクティーのようなベージュ色です

●高瀬(T)

高瀬ベージュを漂白した物です。生成りっぽい色です。
通常高瀬と指示されるとこの色の物を指します。

●SM(スモーク)

高瀬ベージュをスモーク加工(薬液に漬ける)した物です。
濃グレー色です

●SS(スーパースモーク)

高瀬ベージュのスモーク加工したものをさらにスモーク加工した物です
紫っぽい濃グレーです

●KC(金茶)(高瀬ブラウン)

高瀬ベージュから薬液につけて加工した物です。

●高瀬グレー

高瀬から薬液につけた物です。薄いグレーです。

黒蝶貝(クロチョウ)

トモイサンプル帳より引用

黒蝶は黒蝶貝という二枚貝が原料になっています。
真珠を作る母貝としても使われており、ブラックマザーオブパールとも呼ばれています。
真っ黒ではなく緑っぽようなパール調の光沢があるのが特徴です。
色は黒っぽいですが、取る場所によってはかなり白っぽくみえる物もあります。

茶蝶貝(チャチョウ)

トモイサンプル帳より引用

茶蝶は茶蝶貝という二枚貝が原料になっています。
こちらも真珠を作る母貝としても使われており、ブラウンマザーオブパールとも呼ばれています。
名前のとおり茶色ですが、虹色に輝く光沢が特徴です。 取る場所によってはかなり白っぽくみえる物もあります。

白蝶貝(シロチョウ)

トモイサンプル帳より引用

白蝶は白蝶貝という二枚貝を原料にしており、ボタンの原料となる貝のなかでは最高級と言われています。
こちらも真珠を作る母貝としても使われ、ホワイトマザーオブパールと呼ばれています。ボタンの光沢も真珠のような光沢が特徴です。
単価は高瀬貝に比べると約3倍ととっても高価です。

加工について

ケシ加工

PH1730 高瀬ベージュのケシ

通常の貝ボタンはツヤありですが、ケシ加工をした品番などもあります。
曇りガラスっぽい印象になります。
ツヤの釦をケシ加工する事も出来ます。

貝ボタンを染色したい

染色用ツヤコーティング+染色の高瀬貝ボタン

染色については2パターンあります。

直染め(ジカゾメ)とコーティング加工をしてから染めるです。

概ね染色前の貝は安価で白に近い為、高瀬が使われる事が多いです。
染色の色は貝の地の色に左右される為、薄い色は難しい場合があります。
大きなサイズのボタンほど加工中に割れる可能性が高いのでロスは多めにみてください。(特に直染め)

貝ボタンの染色については過去のブログで紹介していますので参考にしてください。

高瀬と白蝶の見分け方について

高瀬と白蝶は同じ白っぽい色なので見分けが難しいですが、そういう時は裏面をみてみてください。
高瀬は裏面に皮の赤や黒、緑などの色が残っている事が多いのでそこで分かります。

あとは単純に色ですね。
高瀬は生成り、黄色っぽい色が目立ちますが、白蝶は真っ白でパール調の光沢感で分かります。

貝ボタン特有の注意点

作った時期や場所などによって色にばらつきがでる

9mmと10mm、サイズによって同じ貝でも色に差が出るという事もあります。
それが唯一無二の貝ボタンの魅力でもありますが、気になるという方は貝以外のシャツボタンを選ばれた方がよいかもしれません。

割れやすいので注意

天然素材で大変割れ、欠けが起きやすいです。

まとめ

主要の貝ボタンについて説明しました。

17型の貝ボタンはシャツボタンの定番なので特にご発注頂く事が多いですね。

今回ご紹介した貝の種類は主要の貝になりますので、この貝の種類以外にも淡水貝、アコヤ貝、あわび貝などの釦品番もございます。
気になった方は問い合わせください!

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