ApparelX News編集部の鈴木です。
今回は素材ごとの繊維の長さについてそれぞれの特徴や違いなどを解説していきます。基本情報なので、テキスタイル選びの際に是非見直してみてください。
天然繊維とは主原料が天然素材のもので、植物性と動物性があります。
天然繊維には固有の長さがあり、その違いは生地の特徴や風合いに関わります。
繊維が長いものが長繊維(フィラメント)で、光沢のある生地を作ることができます。
繊維が短いものが短繊維(スパン)で、紡績という工程で縒りをかけて1本の糸にします。短い繊維を合わせて作るので、太さが均一にならず、柔らかい風合いで厚みや保温性が求められる衣類に使用されます。
繊維の長さを踏まえて特徴を紹介したいと思います。
天然繊維で唯一の長繊維です。
シルクの原料である繭1つから1500mもの1本の長い繊維がとれます。
天然繊維でこれだけの長さを持つものはほかにありません。
蚕の繭から取れる生糸から作られる絹は、肌触りが良い上に、保温性、保湿性にも優れている素材です。
上品な光沢があるため、ネクタイや高級衣料によく使用されます。
虫に食われやすかったり、摩擦に弱く、傷みやすいデメリットがあります。
シルクには等級があるので、是非下の記事もご一読ください。
一般的な綿花の繊維の長さは28㎜ほどです
コットンは繊維の長さによって分類されています。
21mm以下のものを短繊維綿。
28mmまでのものを中繊維綿、
28mm以上のものを長繊維綿と分類されています。
長繊維綿の中でも繊維長が35mm以上の長いものを超長綿(ちょうちょうめん)とよばれます。超長綿にもなると光沢感もあり非常に高級感があります。
コットンは肌触りの良さや吸湿性の良さからTシャツや下着など肌に直接触れる製品に使用されることが多いです。
耐久性も高いので日常使いのお洋服に最適です。
ウールには種類が多いですが、メリノ種の羊の毛を加工して作られる繊維がメリノウールと呼ばれ最も有名なのではないでしょうか。繊維の長さは5~30cmで、繊維が複雑に絡み合って空気を含むことで温かいです。
保温性が高く、冬には欠かせない素材ですが、湿気を吸収、放出する調湿機能もある素材なので夏用の衣服にも使われます。
植物の茎の繊維からできています。
衣料として使用されるものにリネン(亜麻)とラミー(苧麻)の二種類があります。繊維の長さは亜麻2~3cm、苧麻2~25cmの短繊維です。
強度があり、繊維の中心が空洞になっているので吸湿、速乾性に優れていて、春夏向けの衣類に幅広く使われています。生地が固く伸びにくいですが、その分、型崩れしにくいです。
一般的な麻素材といえばリネンでしょう。ラミーに比べて繊維が細く、しなやかな風合いです。ただラミーも独特な光沢感があり、とても上品に見えます。
繊維の長さも生地の特徴や風合いに大きく関係します。何本で引き揃えるかでも風合いは変わります。欲しい生地と素材や組織ができるだけマッチしていかないといけないですね。
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